世の中を動かす力作、大募集!
今日当たり前だったことが、明日は変わるかもしれない。
そんな、未来が予測不能といわれるいま、ACCのクリエイティブイノベーション部門を通して、
さまざまな未来の可能性を見つけ出したい。
そのためには、今まさに成長段階であるスタートアップのプロダクト&サービスや、
まだ社会実装していないプロトタイプにもどんどん、エントリーしていただきたいと私たちは考えています。
そして、世の中を動かすイノベーションが集まる審査の場に迎えたのは、
各分野のプロフェッショナルな審査委員たち。それぞれが考える、イノベーションとは?
審査委員
- 米澤 香子
- Wieden+Kennedy Tokyo
Creative Tech Director
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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それは世紀の大発明かもしれないし、小さな工夫で大きな変化をもたらすような画期的なアイデアかもしれないし、人々の笑顔をちょっとだけ増やすステキな取り組みかもしれません。
大切なのは、世の中を前に進める力があるかどうか。その力こそ、イノベーションの源だと思います。後年振り返って、あ、あれがきっかけで前に進んだなと改めて思えるような、そんな種をみつけたいです。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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アイデアとテクノロジーを用いてヒトの営みに変革をもたらす、そして「幸せ」の総量を増やす、そんな可能性のある作品にぜひ応募していただきたいです!幸せの総量というのは、小さな幸せを多くのヒトに届ける作品も大歓迎ですし、大きな幸せを少数のヒトに届ける作品も大歓迎です。すでに世の中に出て幸せを増やしはじめているプロダクト&サービスも、これから増やすポテンシャルを秘めているプロトタイプも。企業、スタートアップ、大学、研究機関、NPO、個人、団体、さまざまなみなさまからの応募、お待ちしております。
- 岩下 恵
- IDEO Tokyo
Design Director
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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•人の課題に、新しい形で応える。課題は必ずしも「-」をゼロにするような潜在的なニーズだけでなく、既存の体験をより良い形にAmplifyする場合もある
•「新しい形で答える」 = 「新しいテクノロジー」ではない。課題に対するソリューションの切り口や、テクノロジーの使い方にIngenuity・Clevernessがあること
•持続的なイノベーションはDesirability(人はこれを必要としているか?)、Viability(持続的な事業性があるか?)、Feasibility(そもそもできるか?)が揃った時に起こる。ただし、今回はプロトタイプも対象としているため、必ずしも現段階で全ての候補に対して、これが見えている必要性はない
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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•このコンセプトを通じて、人・社会・環境等にどのようなインパクトをもたらしたいかのビジョンが見える
•そもそもare you solving a real problem?
•作り手の想い・パッションが伝わる
•作り手の一人妄想だけではなく、ユーザーにコンセプトをぶつけてみて、より生活に定着するかの試行錯誤・コンセプトの進化があった
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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「イノベーショナルな何か」と「イノベーション」は異なります。前者は、世の中を前身させうるアイデアや発明。後者は、そのアイデアや発明で世の中を前進させること。イノベーションは“動的”なのだと思います。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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イノベーションが“作品”なのだとすると、モノやサービス、システムなどのアイデアや発明そのものではなく、それによって世の中をどう前進させたのかという「結果」、もしくは目指すべき結果に向けた継続的な「意志と活動」を“作品”と捉えたいと考えています。
- 木下 真吾
- NTT 研究所/主席研究員・研究部長
大阪芸術大学 アートサイエンス学科/客員教授
電通 Dentsu Lab Tokyo/客員主席研究員
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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"Innovation is the implementation of creativity"
いろんな定義はあると思いますが、ACCアワード文脈だとこれがしっくりきます。
過去・未来問わず、社会・ビジネス問わず、既知・未知問わず、チャレンジングな課題に対して、 人が思いつかない新機軸を具体的かつスケール可能な形に実体化することだと思います。
実体はプロダクトでも、サービスでも、プロセスでも、アルゴリズムでも、ルールでも、もしかすると新しい言葉や習慣でもいいかもしれません。イノベーションの定義自身も自己革新的でいいはずです。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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人々に勇気を与えてくれる作品を期待します。
ACCアワードは、ビジネスアワードでも、テクノロジーアワードでもありません。
根底には、”広告”すなわち"社会とのコミュニケーション"があるはずです。
その意味で、人々が気づいてない、あるいは分かっていても気づこうとしない課題をむき出しにし、誰も思いつかなかったアイデアによって最短距離で解決する軽やかな作品なんかいいですね。
課題が大きすぎると、人々はチャレンジする前に蓋をしがちですが、皆さんの作品を見た方が、「こんなアイデアがあったか!これなら自分でもできたかもしれない」と勇気を与え、人々を動かすきっかけとなることが広告アワードの意義だと思います。
- キリーロバ ナージャ
- 電通
クリエーティブ・ディレクター
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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イノベーションとは、世の中に対して、何か今までにない新しい価値を提案してる、もしくは今までの価値を進化させているモノやコトだと思います。そのカタチは、言葉やコンセプト、メッソッド、ツール、デザイン、メディア、プラットフォーム、ビジネスモデル、テクノロジー、プロダクト、サービス、論文、講義、ワークショップなどあらゆるものが考えられます。それが実装される前と後で私たちの考え方や行動、生活などにポジティブな変化を起こしているかぎり、手法は、最先端なものでも古来からあるものでも構わないと思っています。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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私たちの周りには、本当に多様なイノベーションがあります。でも、今までのいわゆる「広告賞」やカンヌのInnovation部門などの枠や考え方があったためか、本当の意味での幅のあるイノベーションが応募されることは少なかったように思います。今年は、そういう枠や考え方をとっぱらって、もっともっといろんなカタチや領域、分野から生まれたイノベーションに集まって欲しいと思っています。みなさまが思う「本当は、これこそ超イノベーションだ!」をぜひ私たちにぶつけてみてください。
- 徳井 直生
- 慶應義塾大学 / 准教授
Qosmo / 代表取締役
Dentsu Craft Tokyo / Head of Technology
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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トートロジー的ですが、私にとっての「イノベーション」とは、さらなるイノベーションを起こす契機(新しい手段や世界の見方)を提供する「何か」です。テクノロジーや文化の歴史を進化の系統樹のように捉えるならば、豊かに葉を茂らせた枝の根元には、常に重要なイノベーションがあります。ただし、あるイノベーションの重要性は後になってみないと分からない、枝が育ってみないとわからないというのが一般的ではないでしょうか(例えばコンピュータも、「地球上に5台あれば十分」と当初言われていたことが知られています)。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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心理学者のボーデンは、「創造性」という言葉を聞いたときに多くの人が思い浮かべるであろうピカソやジョブズといった偉人たちのそれと対比するかたちで、子供の砂場遊びや夕食のレシピを考えるといった個人的な創造性の重要性について語っています。前者の、人類の歴史を変えるような創造性も、もとを正せば個人的なアイデアやニーズ、こだわりから生まれているのです。イノベーションもきっと同様です。「これって役に立つのかな」で固まらずに、ぜひ自分のアイデアをぶつけてみてください。有用性が明らかになるまでに時間がかかる場合がほとんどなのですから。個人の熱い想いが詰まった「種」のような作品に出会えることを期待しています。
- 中西 裕子
- 資生堂 R&D戦略部 R&D戦略G
資生堂オープンイノベーションプログラムfibonaプロジェクトリーダー
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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対象をより良く、豊かで、意味のある方向性に変えるものや、改めて「良さ・豊かさ・意味」の本質に気づかされるものだと捉えています。
今や未来の地球環境や、存在している生物にとって。また、今を生きる1人の生活や、これから続くその人生、そして、それを取り巻く社会にとって。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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今よりももっと世界を、社会を、人をより幸せにできる、そんなビジョンや情熱を秘めた作品にぜひご応募いただきたいです。
また、変化を起こすための一歩をどんなに小さくてもいいので踏み出すチャレンジをしている作品、そして、小さな一歩をもっと大きな一歩にしていきたい野心を秘めた作品に出合えることを楽しみにしています。
- 中村 洋基
- PARTY/Creative Director, Founder
ヤフー/MS統括本部 ECD
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
2 どんな作品に応募してほしいか?
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よく、大企業がイノベーションを求めてPARTYに声をかけます。で、調査を重ね、真っ当にイノベーションを提案すると「それはちょっと…」と担当者の顔が曇ることがあります。
たとえば 「無人化する」「中間業者を省略する」提案になりますが、その中間経費も必要悪とはいえ大事な血脈なので、動脈破裂が起こってしまうわけです。
ので、確かに仰る通りだが、今その意思決定はできない、と。
これをイノベーションジレンマといいます。
そこで、ぼくの考えるイノベーションとは、本質的に人類の進歩や改善につながる発想を「思いついちゃった」だけではなく、一定の勝算や社会実装力を帯びたもの、と考えます。
山の登りかたはいろいろある。プロトタイプが超ステキ。企業を説得し動かした。自ら起業してサービスの形で見せる。
メルカリにせよラクスルにせよ、社会にとってメチャクチャ斬新だったわけではないですよね。ならばこそ、新奇性と同時に社会の洗礼を浴びた説得力が必要なんじゃないかなと。
この部門では、そういった玉石混交を、時間をかけて吟味し、賞与することで世の中に価値を生み出していこうと、米澤審査委員長のもとフェアでタフな審査委員が集まっています。
賞の価値を上げるために、まずはあなたの応募が必要です。サービスも、プロトタイプも、SaaSも、リアルテックも、新規事業も、広告宣伝費の余りで賞とり用に行ったプロジェクトも、ぜひ応募してください。
ぜひ!
- 福原 志保
- グーグル/テクノロジーインテグレーションリード
bcl
HUMAN AWESOME ERROR
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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世の中を変えていく起爆剤。
でも、ある一つの「何か」が世界を変える、ではなく対話が生まれ、多様な価値体系が生まれ
「もの」や「こと」に限らず、誰かのために何かのために世の中を変える「かも」しれない種が育つ土壌をつくるための土起こし。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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既に結果を出しているかは、私にとってそれほど重要ではありません。
何に着目し、どんな仮説を立てたかという切り口と、その仮説に向かっていく本気度をみています。
その過程においては失敗もたくさんあるでしょう。
きれいなことだけ書かれた優等生のような応募書類はつい疑ってしまいたくなります。
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
2 どんな作品に応募してほしいか?
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イノベーションという言葉は実は、とても曖昧で、人によって定義が異なるものなのかもしれません。それを分かった上で、むしろそれを伝えるために、私の考える「イノベーション」の定義をお伝えできたらと思います。
私は日々Makuakeを通して、新しい商品やサービスが生まれる瞬間を目の当たりにしてきました。
そこから考える私の「イノベーション」は、世の中を変える新しい価値の創造であり、オリジナリティです。
さて、オリジナリティ、とは何か。
私は、頭で考えるだけでは生まれない、心が求めるこうしたい、こうであってほしいという願いを、必死に何がなんでも形にしようとした時に生み出されるものが、オリジナリティを帯びていることが多いと感じています。
どういうことか。
人が頭で考えることは、何かのツギハギであり、何かの二番煎じであり、何かのアップデートでしかない。
がしかし、気持ちや想いに同じものは一つもなく、そこには一番のオリジナリティが存在している、そういうことだと思うのです。
何かの強い想いや意志に突き動かされ生み出した商品やアイデアであれば、きっと誰にも負けない「何か」が宿っていると確信します。
その「何か」は時にして、世界の構造を大きく変えることがある。
みなさんのその「何か」をお待ちしています。
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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『WIRED』は「闘う楽観主義」を掲げているのですが、それは何も「テックが世界をよくする」と無垢に信じることではなく、自分たちのアイデアとイノヴェイションによって、社会をたとえ一歩でも前に進められると信じることが楽観主義の源泉だ、という意味においてです。かつてニーチェは「過去が現在に影響を与えているように、未来が現在に影響を与えている」と言いました。であるならば、わたしたちが見据える未来が確実に変化する、と思える何かこそが“現在”をイノヴェイトするのであって、イノヴェイションとは人類が不確実なその未来に向かって投企する不断の営為の積み重ねなのだと思っています。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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ACC賞のなかでもこの「クリエイティブイノベーション」部門はユニークな立ち位置だと思います。クリエイティヴそのものにイノヴェイションを起こすのか、あるいはクリエイティヴなイノヴェイションを志向するのか、おそらくその両義性が面白いのだと思います。かつてマーシャル・マクルーハンは「テクノロジーとはメディアである」と言いました。狭義の広告がメディアと不可分だったとすると、いまやあらゆるテクノロジーが社会で前景化してリアリティを構成している時代に、そこにイノヴェイションをもたらすことこそが、メディアと広告の存在意義そのものを大きく更新する唯一の方法だという点で、ACCのオリジンとも響き合う部門ではないでしょうか。未来を変えるメディアはいかなるメッセージを伝えるのか。それを考え抜いた作品と出合うのを楽しみにしています。
- 矢澤 麻里子
- Yazawa Ventures
Founder and CEO
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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世界・社会を根幹から変えるもの。
数値としては、人口(及びターゲットマーケット)の8割の人が使うもの。
※例えば、Google, FB, Amazonなどの企業や、インターネット、クラウド、SaaSなどビジネス概念やテクノロジーそのものも合わせて。
広義でいけば、誰かの課題を解決するこれまでにない先見性のあるもの。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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これはもうなんとも難しいですが、
色んな人に応募してもらうのが良いのかなぁと思っています。
どんな小さな課題でも、そこに課題を感じている人がいて、それが解決できるなら
立派なイノベーションだと思っています。
ビジネスモデル、テクノロジーどちらかに、これまでにない先見性があれば良いのではないかと思います。
個人的には、まだ見ぬ・・ということでシリーズBやシリーズC以下のもので
これからのポテンシャル性の高いものが良いなぁと思います。
(今後ターゲットマーケットの8割以上が使うだろう、と想定できそうなもの。)
- 暦本 純一
- 東京大学/教授
ソニーコンピュータサイエンス研究所/副所長
- 1 あなたの思うイノベーションとは?
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驚き、ワクワク感、楽しさ。なるほどその発想は無かったと思えるもの。そんなの出来っこない、難しいからやられてないんだよ、大きな壁があるよ、と皆が思い込んでいたときに、いやいや、ここに抜け道があります、と提示してくれるもの。お、そういうやり方があるんだったら、この課題にも応用できそう、と発想が広がるもの。知の生態系を広げていくもの。
- 2 どんな作品に応募してほしいか?
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いままでなかった発想を生み出す、その発想を具現化する、具現化したものを皆が使えるように普及させる。イノベーションには様々な段階がありますが、そのどれもが重要です。ひとつの提案ですべてを網羅することは難しいと思いますが、イノベーションの生態系を進展させ、次にパスがつながっていくような応募を期待しています。