インタラクティブ部門 入賞作品リスト

インタラクティブ部門審査委員長

須田 和博

新しい「ソレって広告なの？」を探して

「今までの広告の形をしていないモノを探したい」というテーマを掲げて、いままでにない多様性をもった審査委員の皆さまを招聘させていただいた。今年度から「カテゴリー賞」も新設した関係で、審査の時間も議論の時間も、とても長時間を要したが、頼りない審査委員長を囲む、多様な審査委員の闊達な談論風発のおかげで、面白い作品・事例群が抽出できたと思う。「カテゴリー」は過去の判例。「広告的発明」と名付けてみても、ソレが何なのかは、誰にもわからない。「アレが未来の芽だったんだ！」というのは、おそらく5年10年たってみないとわからないだろう。そんな中、宮崎県小林市の移住促進PRムービー「ンダモシタン小林」は、満票でグランプリを獲得した。規模ではない知恵のアプローチ、フィルムとしてウェルメイドながら、YouTubeという再生環境を仕掛けとして企画の内に取り込んでいる見事さなどが、全審査委員一致の推挙の理由であろう。ゴールドを獲った、オーストラリア政府観光局の「GIGA Selfie」、P&Gの車用ファブリーズ「CHOOSE NON-SMELLY TAXI」、TOYOTA i-ROADの「OPEN ROAD PROJECT」の、３つのどれもが、発想と実施において、今までの「広告の形」を逸脱しながらも、たしかに「コレも広告だ！」と言えるものだったと思う。そして、シルバー、ブロンズ、各カテゴリー賞のいずれもが、新しい「ソレって広告なの？」の近くにあるものたちとなった。審査委員の皆さまと、多数の応募をしてくださった皆さまに、共に感謝申し上げたい。来年も、よろしくお願いいたします！