2023 63rd
ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS

CI PARTNERS

クリエイティブイノベーション部門には、
グランプリやゴールド等ACC賞のほかに、
パートナーズ各社様からお選びいただく
CI PARTNERS賞があります。
該当作品にはパートナーズ各社様より特別賞が贈られます。

AdverTimes.賞

タイトル
CROSS MODAL BEER | ビールのおいしさを増幅する音楽
応募団体
博報堂
選考理由
「CROSS MODAL BEER」は、五感の相互作用に着目した事例です。飲用シーンの訴求よりは具体的で、しかし、味以外の感覚へアプローチすることでビールの価値を高めようとした試みに、イノベーティブな姿勢を感じました。
ビールの広告には、飲酒欲求を過度に高めないよう、表現上の配慮や、自律性が求められます。おそらく「CROSS MODAL BEER」の主戦場は、CMや店頭販促ではなく、むしろ購入後、生活者との関係の構築にあるのではないでしょうか。
体験の前には、自分の感覚を委ねてもよいと思えるだけの信頼が欠かせませんし、その体験を広めてもらえるだけの価値提供や関係の構築も必要です。そんな認識の変容を促せるか。認知・態度変容プロセスにおけるマーケティング・コミュニケーションも含めた価値提案の余地があると言えそうです。
「AdverTimes.」を運営する私たち株式会社宣伝会議は、ときに「宣伝=広告」と受け止められ、時代から遅れているのでは? とのご指摘をいただきます。しかし宣伝は、狭義の意味での広告とは異なります。コミュニケーションで生活者とのより良い関係をつくる。「CROSS MODAL BEER」は、マーケティング・コミュニケーションの“可能性”を感じさせる事例であり、選定しました。

NewsPicks賞

タイトル
TOY8 Screening
応募団体
マッキャンエリクソン
選考理由
子どもの発達の遅れを早く知ることができたら…。親たちの悩みを解決する、まさにクリエイティブでイノベーティブなプロジェクトだと思います。「TOY8 Screening」は、スマートフォンと連動することで、持ち運びも可能な検査キット。ゲーム感覚で発達検診ができるということで、検査は怖いもの、難しいものという感覚を払拭できます。カラフルで可愛らしいビジュアルによって、検査に対する心理的なハードルが下がり、子供達が楽しめそうというのも評価のポイントでした。
さらに、発達検診の価格も通常の検査費用の10分の1となり、デジタルが社会問題を解決する象徴的なサービスとして革命を起こしたと感じます。
実際に開発者の方が、自分自身の体験についてお話をされていて、「発達の遅れを大人になるまでわからず生活していた。幼少期に、発達の遅れを認識できていたらよかった」と、心のこもったプレゼンをされました。開発者の方々が、マレーシアで試行錯誤されている姿に感動を覚えます。テクノロジーが社会を変え、実体験が新たな挑戦に。教育の未来を変え、人々を救う、このような素晴らしいサービスが日本でも早く一般的になり、認識が広がってほしいと思います。

Makuake賞

タイトル
炊きあがれ、ご飯に合うビール 試験米アップサイクルプロジェクト
応募団体
象印マホービン/CRUST JAPAN/伊勢角屋麦酒/電通/アバランチ
選考理由
象印マホービン・ CRUST社・伊勢角屋麦酒という全く異なる業界3社がコラボで、アップサイクルをテーマに商品作りにチャレンジした点を、とても評価しています。Makuakeでもお酒は人気のあるジャンルで様々なチャレンジがプロジェクト化されてきましたが、味はもちろんやはりこだわりやストーリーのあるものはより好まれる傾向があります。パッケージではアップサイクル商品であることを感じないようなデザインながら、裏に書かれているストーリーを読むとそのコンセプトが伝わり二度美味しい、そんな工夫に、Makuake社のビジョン「生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界の実現」やサイト運営における「応援購入」の概念が通づるところもあり、選ばせていただきました。

WIRED JAPAN賞

タイトル
DIGITAL TWIN TOMOYUKI SUGIYAMA テクノロジーで重度障がいを超えていく。
応募団体
サイバーエージェント
選考理由
いまや人間にそっくりなリアルなアバターがわたしたちの日常生活に溶け込んでいく近未来を想像することは難しくありません。今回受賞されたサイバーエージェントさんは、著名人のデジタルツインをキャスティングするサービス「デジタルツインレーベル」を立ち上げ、まさにそうした事業創出に世界でもいち早く取り組まれているプレイヤーです。独自に研究開発されている3DCG技術や音声合成技術などが高いレベルでそれを実現したことは、それだけでもACC TOKYO CREATIVITY AWARDSにふさわしいクリエイションであると言えるでしょう。ですが、今回の受賞作品にはそれ以上の意味があります。それは、わたしたちはなぜいま、デジタルツインを纏(まと)うのかという根本的な問いに一つの答えを与えてくれます。杉山さんが学長を務めるデジタルハリウッドは1994年に誕生しています。これは手前味噌ながら、『WIRED』日本版と同い年であり、来年30周年を迎えます。そのビジョンは、全てがデジタルでつながった新しい世界をいち早く予見し、そのネクスト・ステージを「自分らしく生きる力」を手にすることでした。いまや誰もがデジタルによって世界と繋がり、杉山学長が言う「どうやら未来へのスタート地点あたりに辿り着いたようだ」という局面を迎えています。その世界で人類はいかなる生き様を見せ、どう生きていきたいのか、その問いへの答えが、「DIGITAL TWIN TOMOYUKI SUGIYAMA テクノロジーで重度障がいを超えていく。」というこの作品には示されています。同じ時代を見続けてきた者として、心からの共感と祝意を表します。おめでとうございます。

ICCサミット賞

タイトル
音で、認知症に挑め。「ガンマ波サウンド」
応募団体
ピクシーダストテクノロジーズ/塩野義製薬/Droga5 Tokyo/Accenture Song/Accenture /AOI Pro./アンティル/Black Cat White Cat Music
選考理由
音で、認知症に挑む「ガンマ波サウンド」にICCサミット賞を贈りたいと思った理由はシニア世代において認知症は介護など非常に深刻な課題だからです。テクノロジーで大きな社会課題に挑むサービスを多くの方々に知っていただきと思い、参加者は経営者・経営幹部1200名程度のカンファレンスでありますが、「ガンマ波サウンド」を紹介したいと思いました。 誰かがなんとかしてくれるものではない認知症という課題は、僕たち一人ひとりが当事者として取り組むことが大事だと考える機会となりました。改めて受賞おめでとうございます。