2023 63rd ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 審査委員講評

  • フィルム部門 審査委員長

    細川 美和子Miwako Hosokawa
    • (つづく)
      CREATIVE DIRECTOR/COPY WRITER

    簡単には答えが出ないことがこの先の世界にはますます増えていくと思いますが、それでも、人間は対話することができる。これからの時代、広告も一方的な発信ではなく、生活者とクライアントとのコミュニケーションツールになっていく。だからこそロジックだけでもなく、情熱だけでもなく、倫理や哲学を持ち、それを表明したり、投げかけたりする勇気のある映像が人の心を動かすと今回の審査を通じて感じました。3年連続グランプリの「進もう、すべてを栄養にして」という今を生きる人へのエールが詰まったフィルムにはそのすべてがあると思いますし、ゴールドをとったにわとりおじさんの投げかけもそうです。ペットを飼う責任について、決めつけや結論はなく、一人の実在のおじさんの生活を正直に、丁寧に追うことで、見る人にじわじわと考えさせる映像で、議論が盛り上がりました。Bカテゴリーのグランプリを受賞したモンスターストライクも、携帯ゲームをきっかけに生まれる世代を超えた様々なつながりを描いていますが、今までそういったゲームに持っていた固定概念が壊され、リアルなコミュニケーションツールなんだ、というアップデートがなされたことに評価が集まりました。さらにはそれらの映像はユーザーの声を元に構成されており、そのこともまた、これからの広告が生活者とのコミュニケーションツールになっていけることを示していると思います。

    フィルム部門 審査委員

    太田 郁子 Ikuko Ohta
    • アクセンチュア
    • マネジング・ディレクター

    受賞者の皆様おめでとうございます。私にとって今回の審査会は、生成AIの商用化などマーケティングのパーソナライゼーションがさらに進化する中、あらためてフィルムの意義を考え抜いた2日間でした。自分に最適な情報が届く環境は便利である一方、予測可能であり退屈さも生み出します。そんな中、メッセージやクリエイティビティがこれでもかと込められたフィルムは、最適解を超える最高を生活者にもたらすのではないでしょうか。今年の受賞作は、どれも最適化の文脈の中では出現しえないものだったと感じます。これからは、心地よい最適解と圧倒的なクリエイティビティ、そのどちらもがブランドにとって大切になるのではないかと思います。

    太田 恵美 Megumi Ohta
    • 太田恵美事務所
    • コピーライター

    フィルム部門と銘打たれてはいるものの、別にクラフト部門があることで、審査の様相はCMの世の中への影響力のその中身を問うものになった。とはいえ、そのフィルムの「こころね」の良し悪しは、間違いなく表現力に左右される。そのことを今回確信できる審査会になったことは嬉しかった。また、今回、広告戦略やデジタルコンテンツやPRのプロ、そしてTV番組のディレクターと並んで審査できたことは、広告フィルムの現在地を客観的に知ることにもなった。おかげで、ほぼ関わる仕事がマス広告のCM制作という私個人はこの先「だからこそ、むしろそこがいい」と言い続けられるのかどうか。自問自答はますます続くことにはなった。

    栗田 雅俊 Masatoshi Kurita
    • 電通
    • CMプランナー、コピーライター

    広告もいろいろ変わっていく時代ですが、これからも重要でありつづける技術は、やはり物語をつくる技術だなぁと改めて思った審査でした。CM上のいいお話をつくる、ってことだけではなくて、世の中との文脈づくりも含めた広義の意味でのストーリーテリングがますます重要ではと。フィルムが担う役割は未来においても大きいと思いました。
    また、時代的にマスメディアはかつてほどの勢いがなくなっていくかもしれませんが、それに合わせてマス広告までなくなっちゃいけないなという気もしました。みんなが共有できるマスになることを広告は諦めちゃいけないぞと、知恵と面白さで話題を広げている受賞作のみなさんに言われた気がしました。

    栗林 和明Kazuaki Kuribayashi
    • CHOCOLATE
    • 取締役 / チーフコンテンツオフィサー

    「意見が、全然、違う。」当たり前のことだけど、その違いを最も感じるのがこのフィルム部門の審査会だった。間違いなくこれがグランプリだろうなと思っていたものが、ファイナリストに留まっていたり、自分が全く目をつけていなかったものが、最も票を集めていたり。全員満場一致で評価しているものなんて、そうそう無い。つまりそれは、CMという概念が広がっているということでもある。
    そういう時代こそ、受賞作には意味が増す。自分には無かった視点が至る所に眠っていて、それを学べば学ぶほど、新しい武器を身につけられる。
    誰かが正解、ではなく、誰もがこれから、新しい正解を作っていくことができる。CMは、もっともっと面白くなる。(絶対に)

    佐野 亜裕美 Ayumi Sano
    • 関西テレビ放送
    • プロデューサー

    「広告作品の審査をする」という、自分にとっては非常にハードルの高い依頼をずいぶんうっかりと受けてしまい、正直なところ審査の日がくるのが憂鬱でたまりませんでした。始まったらそんな憂鬱はあっという間に吹き飛びました!と書きたいところですが実際はそんなこともなく、どう審査したらいいか難しいことばかりで、悩み苦しみながら判断を繰り返した数日間でした。
    「その商品やサービスで人や社会をより豊かなものにしたい」という願いがギュッと込められている作品がたくさんあり、順位をつけるのは非常に困難でしたが、審査ではその表現方法はもちろんのこと、自分が今まで見たことがなかった光の当て方をしているものを選ぶようにしました。

    鈴木 健太 Kenta Suzuki
    • A
    • Creative Director / Film Director

    人間性の拡張。その表現が、人々をどう豊かにするのか。未来にとってどんな意味をもたらすのか。細川さんから審査委員に与えられたその問いは、フィルムという表現そのものの可能性を信じた人からしか絶対に出てこない問いだった。フィルムには、根源的に未来を変える力がある。古くは戦争プロパガンダ、あるいはロマン・カチャーノフの美しいアニメーション。人々に夢を与えることも、怒りのパワーになってしまうことも。そのフィルムの危うさを、広告はときに乱用してしまうことがある。2023年という時代について、いまあるべきフィルムについて、今回の審査を通してたくさん考えました。この年鑑を開いた未来の青年が、今年選ばれた作品になにを思うのか。それを知ることはできませんが、最終的には審査基準も少し忘れて、今の自分が素直にときめいた作品に票を入れさせていただきました。

    筒井 晴子 Haruko Tsutsui
    • 電通
    • クリエーティブディレクター/コピーライター

    審査をしていて、ACCとしての受賞にはならないけれど、多くの人が見たら(知ったら)いいなと思うものがありました。それは大学の取り組みや問題提起だったりします。ドキュメンタリーでやればいいじゃないか、という考えもあるのですが、広告という枠の中で、「見るものにしている」から伝わることもあります。にわとりおじさんはそのナンバーワンだったと思います。一見地味なのに最後まで見てしまう丁寧な取材と、解決はしない投げかけ。応募された方の意図はわかりませんが、多くの人の目に触れさせるためにACCに応募する、という使い方もあると学びました。これを伝えるために作りましたという作品が増えると、ACCはさらにおもしろくなりそうですね。

    中野 仁嘉 Noriyoshi Nakano
    • 博報堂
    • PRディレクター、クリエイティブディレクター

    CMにも社会性は当たり前に必要な時代。
    それは一方で、社会性があるだけでは表現が埋もれてしまうとも言えると思った。
    実際に、上位に選考された作品は、好きとか面白いとか作り手がやってみたい!とか、極めて個人的な趣味嗜好が表現の中にうまく付加されていたものが多かったと思う。
    今の時代、個人的なことこそ実は唯一無二の表現にたどり着く重要なポイントなのではと感じた。
    そんなことを考えていた審査会でしたが、モンストは社会性と個人のバランスが絶妙だったし、毎回よくそれ思いつくな〜と感動させられるカロリーメイトは個人とか社会とかどうでもよくて、今年も最高でした!

    廣瀬 泰三 Taizo Hirose
    • 電通
    • コピーライター、CMプランナー

    カロリーメイトは泣いた。何回も泣いた。受験生でもない45のおっさんやのに。ボクも受験の時にこのCMを見て応援されてたら浪人しなかったのに!などと勝手な事を思いました。
    モンストはニヤニヤして「好き!」と思ったあとに、猛省した。スマホゲームというものに、偏見があった。「あんなもんは時間を奪うだけで人生に必要のないもんや。」という認識がこのCMで180度変わった。小学生の時に友達の兄貴がファミコンの「アトランチスの謎」という難しいゲームが上手くて心の底から尊敬していたことなんかも思い出し、今も昔もゲームが温かいコミュニケーションを生む存在であることを今さらながら認識しました。そしてスマホゲームよ、今までごめんなさい。
    両グランプリともに時代性というよりは、「人間の根源的な感情」をいちばん動かしたものというところに価値があると思いました。

    福里 真一 Shinichi Fukusato
    • ワンスカイ
    • クリエイティブディレクター、CMプランナー、コピーライター

    いやー、許してしまいましたね、カロリーメイト受験生応援CMの、グランプリ3連覇を!毎年、福部明浩さんと榎本卓朗さんがふたりで向き合う、小さい会議室から生み出される企画が、受験生のみならず多くの人に感動を与え、そして「カロリーメイトは、もういいんじゃないかなー」と内心思っている審査委員たちも、グランプリに入れざるを得ないクオリティを保っている。もうとにかく、すごいとしか言いようがありません。おめでとうございます。でも、私も含め全国の広告クリエイターよ、4連覇はなんとか阻止できるだけのものを誰かつくらないと、ですね。Bカテゴリーは、岩崎裕介監督祭りでしたね。グランプリのモンストのほか、スーパーカップ、関西電気保安協会、ファブリーズと、岩崎さん演出のものが大量受賞。リアリティある演出と独特の「間」が、際立っていました。フィルム部門にはいつの間にか個人賞がなくなってしまいましたが、私から、福里が選ぶベストディレクター賞を差し上げたいです。そして、細川審査委員長、3年間、おつかれさまでした。ゆったりとした口調と揺るがぬ信念。細川さんのもと、気持ちよく審査できました。ありがとうございました。

    福部 明浩 Akihiro Fukube
    • catch
    • クリエイティブディレクター、コピーライター

    個人的に議論の中で一番面白かったのは、
    機関車トーマスのWEBCMの評価が、
    男女の審査委員でハッキリ分かれたことでした。
    男性審査委員たちは押し並べて(構造の新しさも含めて)好き。
    一方女性審査委員の多くは、え、これ何が面白いんでしたっけ?
    という感じでした。そもそも男性審査委員、女性審査委員という
    分け方自体がナンセンスな時代なんでしょうが、
    それでも生理的に反応が分かれる部分は多々あって、
    トーマスはそれが一番顕著に出てました。
    なんでトーマスで?とも思うんですが、
    そこも含めてなんか面白かったです。
    やっぱり審査委員というのは、出自、年齢、性別など、
    ある程度バラツキがある方が予測不能で
    エキサイティングだなと思いました。

    細田 高広 Takahiro Hosoda
    • TBWA\HAKUHODO
    • チーフ・クリエイティブ・オフィサー

    たくさんの問いをもらった審査でした。CMはカルチャーを「生み出す場」になれるのか、ただ「消費するだけの場」でしかないのか?正義とは進むべき道に光を照らして「人々を導く」ことか、そんな偉そうにせず「遠くで光っている」ことか? ACCが讃えるべきは、あらゆる世代に響く「普遍性」か、上の世代が評価できない「時代性」か。CMプランナーとは「ひとりの作家」であるべきか、「優れたチーム」になるべきか。オンラインフィルムは「様式美」の世界になったのか、まだ「型を壊す場」になりえるか。CMは「CM以上の存在」になりえるのか、「CMでしかない」ことをわきまえるべきなのか。私の答えは...もちろん仕事で出したいと思います。

    本間 絹子 Kinuko Honma
    • 電通
    • CMプランナー、コピーライター、作詞・作曲

    企業の伝えるべきメッセージを、つい見てしまう形で届け、企業を好きになってもらう、商品を買ってもらう。Bカテに至っては即座にスキップされる時代、目が止まるどころか生理的に反応するレベルで作る。そのための、インパクトと共感の両立。そしてこれからますます大切な、誰一人取りこぼさずみんなの背中側に立ち、ぐっと前へチアアップする力。表彰されたCMたちには、そんな技術と想像力が詰まっていた。難しいけれど、そんな解決表現に、これからもワクワクしながら取り組んで、人の心と行動を素敵な方へ動かし、豊かな社会を作っていけたら、CMはカッコイイと思う。

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  • フィルムクラフト部門 審査委員長

    多田 真穂Maho Tada
    • 電通クリエーティブX
      執行役員・エグゼクティブプロデューサー

    2023年フィルムクラフト部門にて受賞されたご関係者の皆様、おめでとうございます。
    フィルムクラフト部門は、今年で2年目を迎えました。
    審査委員は、昨年ご担当いただきました皆様を中心に新たなメンバーにも加わっていただき、総勢20名の制作スタッフの皆様とご一緒させていただきました。2年目であることに加え、今年からサブカテゴリーを設けたこともあり、訴求ポイントが明解な作品が多く、最終審査会では深くて良い議論ができたと感じています。審査委員の皆様、本当にありがとうございました。

    グランプリを受賞しました『クラシエホームプロダクツいち髪「日本の四季」篇』 は、四季を超えてタイムラプス、コマ撮りを行う手法に、審査委員の多くが驚愕しました。そして、その制作プロセスだけでなく、仕上がった映像に「WOW」があることが、グランプリを獲得した理由です。膨大な日数をかけたコマ撮りを実現した結果、良い意味でのアナログの粗さや予測不能な背景や人物の変化を生み、CGでは作ることができない、想像を超えた映像の力となり、ストーリー及びブランドに貢献していると高く評価されました。
    クラフトの力が人の心を動かすことができる可能性を、この作品は体現していると思います。

    今回ご応募いただきました作品はどれも、膨大な手間と労力がかけられたものばかりです。
    携わった皆様のご苦労や熱量をリスペクトさせていただくことは大前提として、制作プロセスや技術を評価し、その上で以下のポイントも大事にして審査を進めました。
    ■クラフト力により結果的に見たことがない映像になっているか、心が動くか。
    ■クラフトにセンス、ユニークネス、イノベーションを感じられるかどうか。
    ■クラフトがメッセージや商品、ブランドにきちんと落ちているかどうか。
    メダルを受賞した作品は、以上の点においてより高く評価されました。

    また、スタッフ賞につきましては、昨年同様、審査委員が「この作品のこのクラフト部分を評価したい」というポイントをリストアップし、最終審査会にて受賞作品と受賞名を決めた後、私が各作品の制作担当責任者の皆様に制作プロセスなどについて直接インタビューさせていただき、話し合いの上で最終的に受賞者を決定致しました。大事にしたのは、受賞作品のチームの皆様に、納得して受賞していただくことです。

    フィルムクラフト部門にて作品のクラフト部分や制作スタッフにフォーカスをあてることで、特に若い皆様のモチベーションがあがり、人と技術の成長に貢献できるのであれば、こんなにうれしいことはありません。
    広告コミュニケーションにおける手法が多様化し、テクノロジーが進化すればするほど、突破力を持つアイデアとクラフト力の重要性が増してくると感じています。
    制作に携わる皆様が、クラフトの力で人の心と行動を大きく動かすことができると信じてこれからの未来を進んでくださいますことを、心から願います。

    フィルムクラフト部門 審査委員

    相原 幸絵 Sachie Aihara
    • Whatever
    • Producer

    受賞された皆様、本当におめでとうございます!よりよい映像を作りたいという熱い思いがこれでもかというくらい詰まった映像作品をたくさん観させていただき、一映像制作者として非常に刺激をいただき感謝しております。
    通常のアワードのようにメダリストを選出するだけでなく、制作現場を支えるスタッフの方々にスポットライトを当てるスタッフ賞の選出があるところがこのフィルムクラフト部門の個性だと感じました。様々な役職の審査委員の皆さんの視点やコメントも興味深く、審査のプロセスの中で学びが多かったです。
    今後ものづくりのクラフトにより光が当たり、どんどん映像業界が盛り上がっていくことを祈っております。

    泉 陽子 Yoko Izumi
    • online editor

    映像制作は取捨選択の連続なのだと日々感じさせられているのですが
    応募された作品からは、諦めを知らない情熱を感じさせるものばかりでした。

    広告制作は制限があるから面白いと思っていて
    与えられた制限の中で

    クライアントの想いを、作り手が想像力をもって膨らませ、
    Aを伝えるのに、Bという違う方法で表現することで
    頭で考えるというより、心に訴えかけるものが届けられるのかなと思います。

    クラフト部門の審査をするにあたって、作り手の技術や努力の部分という側面を
    強調してみるつもりでしたが
    最終的には、自分の心に落ちた作品を選んでいたような気がします。

    ちなみに私は企画コンテは極力見ずに、
    スタッフの中で最も一般人に近い意見を言えるよう、謎に心掛けているのですが、
    審査委員の皆様の多岐にわたる思慮深い見解を目の当たりにして、
    その謎のポリシーやめようかな、、、と思い直しているところです。

    泉田 尚美 Naomi Izumida
    • ディレクター

    はじめての審査委員、身に余る光栄と思いながら臨みました。

    フィルム「クラフト」部門として
    実制作のプロセスへ思いを馳せて評価しようと、
    みなさんの頑張っている姿を想像し…とても悩みました。

    とはいえ単なる「頑張ったで賞」ではなく、
    頑張りや思いが表現を後ろから押し上げ、作品の隅々までピンと張り詰めているような
    あがりへの現れ方のバランスがうまい。心地よい。そんな作品が上位になっています。
    改めてフィルム部門とは別にこの賞があることが作り手として嬉しいです。

    応募作品を見ているだけで勉強になり、憧れの先輩方の考えに触れ、
    参加しただけで急速に成長したような錯覚におちいる…
    審査会は精神と時の部屋で行われていたんじゃないかと思います。

    市橋 織江 Orie Ichihashi
    • 市橋織江写真事務所

    フィルムクラフト部門として評価すべきことについて、様々な捉え方があるなかでの2年目となった今年の審査は、個人的には初年度の昨年よりさらに難しさを感じました。
    分かりやすく特化したクラフトを前面に感じる作品は、そのチャレンジや実行力が感動につながり評価されやすい傾向にあります。けれど審査委員としては眼に見える手法に捉われず、本当に魅力的な作品に出会ったときその魅力の要因は何処にあるのか、より深く考察する必要があるのではと感じました。
    眼に見えづらいもの、分かりにくいもの、でも作品の魅力にとってとても大切なもの、そういった作品の本質を丁寧に評価させていただけるよう、審査側の成長の必要性も感じた2年目となりました。

    稲垣 護 Mamoru Inagaki
    • ギークピクチュアズ
    • 取締役、エグゼクティブプロデューサー

    心が動かされました。
    この手があったか!と勉強になり、
    よくこれをやりきったなと感動したり、
    どれもアイデアや情熱が注ぎ込まれていて、
    見応えがあって、
    映像好きな作り手の方々の、熱い魂がこもった作品をたくさん観させて頂く
    いい経験させて頂きました

    審査をするにあたっては、いいなと思った映像は、
    なにがそう思ったポイントだったのかというのを冷静に分析しながら審査させて頂きました。
    入賞作品には、匠の技が作品それぞれで必ず入っており、感心するばかりでした。
    入賞された皆様、本当におめでとうございます。

    クラフト力が人の心を動かすって素敵だなと思います。

    この先、さらにこのフィルムクラフト賞が発展し、
    グランプリを目指す人が増えてくれると
    映像制作業界も盛り上がって、うれしいなと思います。

    大内 まさみ Masami Ouchi
    • 太陽企画
    • プロデューサー

    映像のクオリティを支えているアイデアや技術を、こまかく分解し、議論する中で、審査委員それぞれの映像についての考え方、経験、視点が見えてくるのが面白く、また、勉強になりました。
    映像1つ1つに課題やチャレンジがあり、作った人じゃないと分からない、こだわり、匠の技、縁の下の力持ちがいると思います。ディスクリプションの書き方1つでも、審査委員への伝わり方は大きく変わりそうだなと感じました。
    全員でゲラゲラ笑いながら、あたたかい空気の中での審査会だったことも、とても印象的でした。

    加島 貴彦 Takahiko Kajima
    • zero
    • 執行役員、CREATIVE PRODUCER

    昨年新設されたクラフト部門。審査委員として2度目の参加をさせて頂き、
    今年も数多くのクラフト力に長けた作品を拝見させて頂きました。

    今年はとにかく元気な作品、自由な作品が目立ったように個人的には感じました。

    クラフト力を審査、というある意味正解がないものを評価しなければいけない難しいカテゴリーではありますが、受賞した作品だけでなく、エントリーができる先がある、というのが制作者にとっても素晴らしいことだと思います。
    この賞があることがモチベーションになり、作品の質がもっともっと上がった「未来」。
    自分自身を鼓舞しつつも、いち視聴者としても楽しみにしております。

    賞を受賞された方々、エントリー頂いた方々、そして審査委員のみなさま、
    お疲れ様でした!!

    勝俣 円 Madoka Katsumata
    • DASH
    • 執行役員、チーフプロデューサー

    昨年度に引き続き、第一線で活躍される審査委員の皆様と、純粋に映像について議論できたことが、私にとっても大変貴重な機会となりました。ありがとうございました。
    今年度の応募作品を拝見し、素晴らしい作品には、チーム全員の熱量が自然と映像の中にも溢れているものだなと改めて感じました。
    映像制作は誰か一人の力でできるものではありません。
    フィルムクラフト部門で、普段目立たないところにもスポットが当たり、
    この業界全体のモチベーションアップにつながることを願っております。
    受賞された皆様、本当におめでとうございます!

    神田 剛志 Takeshi Kanda
    • 十十 (jitto.inc)
    • Founder、VFX Supervisor

    去年に続き自分なりな評価基準を設定し、意識しながら審査しました。 基準として、技術が高いことは勿論、その中でも細かく丁寧な仕事をしているか、それとクラフトに関係ないと賛否があるかもしれませんが、作品として面白く仕上がってるかというのも、考慮しながら評価させていただきました。突出した一人のスタッフの技術力が高く、良い作品に仕上がってるものもありますが、やはり関係者皆さんが苦労し、知恵を出し合い、協力しながら、丁寧に仕上げた作品こそクラフト賞だと思ってます。グランプリの『いち髪』は、クラフトという賞に相応しく、時間のかかる工程を丁寧に処理してると感じました。関わってる多くのスタッフの頑張りも感じました。

    菅野 よう子 Yoko Kanno
    • 作編曲家、プロデューサー

    音楽的な実験を広告でする余裕がなくなってきているのか、音的には少し停滞しているように思う。既存楽曲の選曲には安全策なものが多かったし、画面を超えて主張するオリジナル楽曲の強さが欲しかった。共同作業ではあるけれど音がはみ出ている、というものに耳を惹かれた。賞を選ばせていただいた後、実際のスタッフに、本当に貢献したのは誰かとインタビューして決定するシステムは、外から見たら気づけない才能に光を当てることができるので、とても良いと思う。

    児玉 裕一 Yuichi Kodama
    • vivision
    • 映像ディレクター
    • CANADA LONDON

    苦労して頑張ったから素晴らしいのではなく、苦労して頑張った結果すごい作品になってて素晴らしい!、そんな作品ばかりで興奮しました。
    とことん突き詰めていかないと辿り着けない世界がやはりそこにはあります。そしてクライアントも代理店のクリエイティブも「そこに辿り着け!」とは無理強いしてきません。
    もちろん仕事ですし、頑張っても制作予算は増えないし、アイデアが画期的でもギャラはアップしません。(←これはちょっと不本意ですが. . . )
    つまり制作者側が「頼まれてもいないのに」「勝手に」やったことばかりなのです。「そこ」に辿り着いていないものはどうしても許すことができない、
    そんなもの恥ずかしくて認められない、もっとその先が見たい!、そんな職人たちの心意気と気高さと匠の技への敬意を、この賞に込めます。

    金野 恵利香 Erika Konno
    • TYO WHOAREYOU
    • ディレクター

    受賞されたチームのみなさま、おめでとうございます。
    2年目ということもあり、自分の中で評価の指針が明確になってきた一方で、審査会で他の審査委員の方からの別角度な意見を聞きながら、たしかにこういう視点もあるのかも、と良き刺激になります。
    今年はみた後に思わず拍手したくなるようなビジュアルのアイディアとそれに伴う熱量があり、それが広告としてのブランド力につながっているものが多く受賞されていた印象で、CMにおける映像表現の可能性ってもっとあるんだ!とワクワクさせていただきました。
    誰もみたことがないようなことに挑戦していて、それを素敵にアウトプットしているって強いなと思いました。

    貞原 能文 Yoshifumi Sadahara
    • MARK
    • 会長、プロデューサー

    今年はコロナ明けでほとんどの審査委員が対面で参加出来たので、
    よりスムーズで濃い議論ができたと思います。
    作品の傾向も、ポストコロナの世相を反映して、明るく、前向きで、
    力強い、スピード感のあるものが多かったように感じました。
    また、伝統的な映像技術による密度の濃い、人の手が込んだ、
    というような意味での「クラフト感」の作品とは別種の、
    おそらく次世代の消費者をターゲットにしたであろう
    「SNS的感性」の作品が増えたことも今年の特徴と言えるで
    しょう。今後そのような作品による、過去のクラフトの文脈を
    更新する未知の表現が出てくることに期待したいところです。

    浜崎 慎治 Shinji Hamasaki
    • CMディレクター

    グランプリはほぼ満場一致でいち髪のクラフト力が評価された。この作品はタイムラプスの中に人間を入れ込んだことが素晴らしかった。そしてゴールドに低予算制作のコンバースが入賞、ディレクションセンスで予算を凌ぐというクラフト力に脱帽した。
    フィルムクラフト部門設立2年目、フィルム部門との違いが明確に出たように感じた。フィルム部門は企画力が重要視されるのに対しフィルムクラフト部門は(各部門の)技術力が評価されるというのが大きな違いだ。2年目で点と点がつながり線になった気がした。そして毎年グランプリ候補が同じ顔ぶれであることに気づき、自分を含め大反省でした。

    堀 宏行 Hiroyuki Hori
    • 代表取締役

    フィルム部門とフィルムクラフト部門が存在するため、本部門ならではの評価はどういう軸でなされるべきなのか、審査会では肉薄する議論が行われました。主に肉体的な大変さ、過酷さを想像させる作品を、頑張ったからクラフト力が高いと評価するのではなく、最後はあらゆる努力が作品の強度に昇華されているかということが重要です。制作・実装だけではなく、そのアイデアを時からクラフト力は試されているのでしょう。
    映像表現の拡張として評価されるべき、インタラクティブな作品や、データビジュアライゼーション、ジェネラティブな作品が応募が少ないと感じました、今後はもっと多様な作品が応募される部門となることを期待しています。

    柳町 建夫 Tateo Yanagimachi
    • TATEO
    • 美術デザイナー

    今年も多くの才能あるクリエイターやスタッフの方々に、緻密な計算と現代の様々な問題に対処しながら、創造性に溢れた作品で応募していただきました。
    各作品には、情熱と努力が込められており、その姿勢に心から感動しました。
    審査を通じて、彼らの創造性と挑戦が、新しいアイデアや革新的な映像制作につながることを願っています。そして、この賞をきっかけにクリエイティブな挑戦を支える環境や機会が増え、これからも彼らがクリエイティビティとクラフトの挑戦を続け、素晴らしい作品を生み出し続けてくれることを期待し、彼らの努力と情熱が、私たちの社会や文化に豊かさをもたらしてくれると信じています。

    山田 勝也 Katsuya Yamada
    • 愛印
    • 代表取締役、音楽プロデューサー

    昨年に続いてフィルムクラフト部門の審査委員をさせていただきました。
    今回も熱量が高い作品が多く、音響クオリティーも高いものが多かったと思います。
    制作過程を楽しんで取り組んでいるものはドキドキ、ワクワク感が見ている側にもはっきり伝わってきて、取り組む姿勢の重要性を改めて感じました。
    これからの課題として、もっと驚くアイデアを音楽からも提案して見たことのない世界に引き込むような作品作りを心がけないといけないと思いました。
    私自身もそれを意識して今後制作に取り組みたいと強く思ってます。

    山田 智和 Tomokazu Yamada
    • Caviar
    • Tokyo Film/Director

    クラフト部門ということで、作品を通して制作チームにスポットライトが当たっていくことにとても価値があると考えます。
    そして世界で見ても、日本の広告映像はとてもレベルが高いなと感じます。
    最終選考に残ったどの作品からも、制作者たちの何かしらのパワーを感じてとても感銘を受けました。

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  • ラジオ&オーディオ広告部門 審査委員長

    古川 雅之 Masayuki Furukawa
    • 電通(Creative KANSAI)
      グループ・クリエーティブ・ディレクター、CMプランナー、コピーライター

    応募総本数359本。在宅の一次審査では、地域審査を通過した地域ラジオCMと全国で応募のあったラジオCM、Bカテゴリーを合わせた273本のエントリー作品をすべて聴取。本審査では絞られたファイナリスト(Aカテ34作品・Bカテ4作品)を再聴取します。審査委員はクリエーティブディレクター、プロデューサー、作り手のベテラン、若きコピーライター、異業種のクリエイター、メディア研究者、お笑い芸人といった面々。審査会場で一緒に聴いた後、それぞれが無遠慮に意見を交わします。毎回、何度もハッとさせられます。耳が痛いです。審査委員ばかりが勉強になっていては申し訳ないので、審査会での貴重な学びを紹介します。
    Aカテゴリー:「作り手の熱意がすごすぎて、スピードについていけない」「聞き手の“間”も想像してほしい」「あるあるネタはパターンに見える」「AM声とFM声の混在が気になる」「20秒すごいね」「なんでこんなに早口なのか?」「ひとつセリフを聞き逃すと置いていかれてしまう」「二度聴くとしんどいもの」「短尺の切れ味」「メタ構造には少し食傷気味かも」「聞いてよかったと(聞いたからには)得したい」「審査委員の受賞ってどう見えるのか」「もっともっとバラエティがあって欲しい」「ラジオはチャンス」など。厳しくも至言。
    Bカテゴリー:応募作はバラエティに富み、音にまつわる素晴らしいテクノロジーの応募も多数あった。仕組みではなく、実際の「音のコンテンツ」をメインに出品してほしかったという声が多く、むつかしい審査だった。

    ラジオ&オーディオ広告部門 審査委員

    久間 恵子 Keiko Kyuma
    • 博報堂クリエイティブ・ヴォックス
      コピーライター、クリエイティブディレクター

    Aカテゴリー。ラジオCMはまだまだ自由。審査も自由。バックグラウンドが違う人はいいと思うものが違い、それぞれの意見を聞ける時間は刺激的でした。個人的には、今年もキンチョー最高でした。商品にまつわる情報を、正確に、盛ることなく伝えながら、言葉や設定のチョイスと演出で極上のエンタメに仕上げる、広告の王道。圧巻です。審査委員長がグランプリってどうなのか、という議論の中でも、選ばずにはいられないプロの仕業だと思いました。Bカテゴリーの自由度はさらに広がっていて、応募されているものも魅力的なものが多く、審査で1つしか選べないのは、正直、とてもとても難しかったです。

    黒沢 かずこ Kazuko Kurosawa
    • 吉本興業
    • お笑い芸人

    会議室に集まり、1人ずつ自己紹介が始まる。
    今回、審査委員に声をかけてくださった古川さんに
    「私はラジオCMを 作った事がないので、リスナーとして、面白い!と思うものに票を入れてもいいですか!?」と尋ねると
    「もちろんです!」と古川さん。
    「忖度しないですよ!」と念を押すも
    「もちろんです!」と迷いなく答えてくださった。
    こんなにガチだったのか、この世界は。
    私から聴いた世界を、プロにぶつける。
    話していて、自分の手が震えてることに気がつき、手を下ろしながら話し続けた。
    この現役クリエイターの審査委員の方々は、自分が関わってる作品には票を入れられない。
    ライバルとか関係なく、良いと思った作品の何でこれが良いと思うのかを話している。
    本当に残したいと思っている作品を選んでいた。
    頭が痛くなるほどの審査時間だった。
    そして、それ終わりに審査委員だけで行った打ち上げ。めちゃくちゃ楽しかった。
    クリエーター達は、会社関係なく、ラジオCMの話をしている。
    最高の、大人の課外授業だった。

    澤本 嘉光 Yoshimitsu Sawamoto
    • 電通グループ
    • グロース・オフィサー、エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター、脚本

    CMは時代を映すと言いますが如実にラジオCMはそのようでコロナに関係する表現はほぼ無くなっていました。近年金鳥が図抜けて完成度は高いのですがラジオCMへの真剣度合いと比例している気がします。逆に言えば少し真剣にやるとこのカテゴリーではすぐに上に行け可能性はあると。そして若い人がアイデアと文章力だけで結果として先輩をいきなり凌駕できる場所でもあります。それもコピーライターでもデザイナーでもストラテジストでも誰でもがいきなり参加できる場所として。なのでそのような挑戦が見れる作品は応援したくなりました。

    しまおまほ Shimao Maho
    • 漫画家、イラストレーター

    事前審査の締切前ほど、自分を恨むことはありません。
    早くから作業を始めなかった自分。
    優柔不断な自分。
    デスクトップも机の上もごちゃごちゃで、資料が混乱。整理整頓できない自分。
    こんなわたしが審査委員なんて…。
    でも、審査会が終わるとそんな後悔も自責の念も一旦全部忘れてしまうんです。
    「あー楽しかった!」
    皆さんの意見を聞いて、こんな意見もあるんだ!とか、そうか、それはそういうことか!とか。そして何より、こんなにたくさんの作品と出会える面白さ。
    たった15秒でもいろんな角度で語られ、世界が広がる。
    うーん、審査会を巡るドラマ。これ、ラジオCMにしたらきっと面白いと思います!

    谷 道忠 Michitada Tani
    • ヒッツコーポレーション
    • プロデューサー

    他部門の入賞作品と比較しても聴く価値のあるラジオCMを選ぼう。と思って審査に挑みました。Bカテゴリーの審査の時、社会課題を解決する施策や仕組みに取り組んだ作品に関して議論している時、確か審査委員長から「ラジオのBカテで扱うには荷が重すぎるテーマなのかも」というような意味の言葉があり「そうか。」と、とても肯定的な意味で腑に落ちたんですが・・ラジオCMが役に立つ領域は些細なところだからこそ良いのではないかと。大文字の問題(社会や仕組み。外のこと)ではない小文字の問題(パーソナルなことや身の回りのこと。隙。中のこと)。大きな問題を判断するベースとしての小さな問題の役割り。そんなことを考えた審査会でした。

    中山 佐知子 Sachiko Nakayama
    • ランダムハウス
    • コピーライター、ディレクター

    審査委員は自分が関わった作品には投票できないというルールがあります。それでも審査委員の作品が上位に入賞することがよくあります。決選投票のとき、自分の作品が候補に残った審査委員は退出することができます。退出しないと競争作品に票を入れることになり、これを不利とみなされるからです。
    ところが、誰も退出しませんでした。わお!関係者が二人もおるやん!と心配した作品があったのに、誰も出ていきません。
    そんな経過がありつつも審査委員が二名関わっていたその作品がグランプリになりました。ものすごく不利な状況でのグランプリです。よかったよかった。いい審査で、いいグランプリで、本当によかったと思います。

    野田 絵美 Emi Noda
    • 博報堂DYメディアパートナーズ
    • メディア環境研究所 上席研究員

    私たちメディア環境研究所で実施した調査で、ラジオについて「CMや宣伝が面白いものが多い」というリスナーが62.3%もいたんです。今回審査を通じて、359作品もの素晴らしいラジオCMを浴びるように聴き、あぁなるほどと納得です。思わず笑ってしまう作品、じんわりと心に響く作品に出会えました。Bカテゴリーも、今年はイノベーティブなものが多く、多様なアプローチがエントリーされていました。だからこそ、あらためて「ユニークなフレームだけでなく、その施策の音声や音の表現まで含めて審査する」ことの大切さに気づくことができました。年々充実するBカテゴリーのエントリー作品に、音声のもつ可能性の広がりを強く感じています。

    橋本 吉史 Yoshifumi Hashimoto
    • TBSラジオ
    • 事業創造センター部次長、新規事業創造プロデューサー

    ここ数年続いた、コロナ禍の反映した作品は鳴りを潜め、制約なく自由な作風が目立った。ある作品で企業サービスの未来を日常的なシチュエーションに落とし込んだものがあり、便利機能を推すだけではなく「こんな未来の生活なら良いかも」と想像力を掻き立てる手法はラジオらしいものだった。そして王者・金鳥は、突如として作られたインド映画の長編大作風ラジオCM。2022年のインド映画、S・S・ラージャマウリ監督「RRR」のヒットが関係しているのだろうか、本物のインド音楽の作り手を起用する豪華主義と、緻密で隙のない演出で相変わらず圧倒された。これから古川雅之さんはラジオCM界のF・M・ラージャマウリと呼んでいきたい。

    林 尚司 Hisashi Hayashi
    • 電通
    • クリエーティブ・ディレクター

    このところのラジオCMには「いろんなものがない」と感じている。どれもがどこか似ていて、分類すると2~3パターンに収まってしまうんじゃないかとさえ思う。審査では、だから、なるだけ「いろんなもの」と「枠をはみ出そうとしたもの」が入ることを願って票を入れた。思い起こせば、CMがいちばん元気だった80~90年代は、ACCのファイナリストを上から順に聞いているだけで、こんな手もあるのかあんな手もあるのかと、表現の多様さに揺さぶられた。まるで幾多の文化圏を旅してきたような気分になれた。歳を取り、あの頃は良かったと嘆くようになった僕は、それが昔話ではなく未来の話になればいいなと、夢を見ているのである。

    宮坂 和里 Airi Miyasaka
    • 博報堂
    • コピーライター

    はじめてのACC審査会。錚々たる審査委員の方々に比べたらほぼド新人のわたしなんかが人様のお仕事の審査なんて…と恐縮する気持ちはありましたが、せっかくの貴重な機会だし、と振り切って何も気にせず議論に参加させていただきました。発言しやすい空気をつくっていただき感謝です。
    どんなコンテンツもほぼ、“ながら”で視聴され、ひとつのものに向けられる意識の量がどんどん減りつつある気がする昨今。他のことを考えていても無理やり意識を引き戻されるくらいの「強さ」を持つCMを支持させていただきました。が、おもしろいものが多く絞るのが本当に難しかったです。ここで学んだことを活かして、わたしもいい仕事をしたいと思いました。

    吉岡 由祐 Yusuke Yoshioka
    • 大広WEDO
    • クリエイティブディレクター、CMプランナー、コピーライター

    審査会、初参加。どんな感じだろう?と思っていましたが、誰もが自由に意見しやすい雰囲気で想像以上に楽しい時間でした。審査中に交わされる議論は、直感的で、論理的で、ときには深読みし過ぎたり、想像メディアならでは。いい作品は、聴いている最中、思わず目を瞑ってしまったり、ニヤリとしたり、無意識に表情が反応してしまうものだとあらためて実感。入賞作には音声の世界に引き込む強い没入感があったように思います。そんなAカテと比べてBカテ。イノベーティブな施策もあれば、トラディショナルな番組や店内放送など、音声の異種格闘技。審査基準は難しかったが、入賞作品にはこれからのオーディオメディアの可能性を感じました。

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  • マーケティング・エフェクティブネス部門
    審査委員長

    簑部 敏彦 Toshihiko Minobe
    • 花王
      作成センター コミュニケーション作成部/コミュニケーション作成部長

    戦略・成果・クリエイティビティに、今年は「未来志向」をクライテリアに加えることを審査委員のみなさんに伝えました。リザルトを求める性格上、過去の評価になりますが、コロナ禍を経て5類に変わる潮目の仕事に、明日のいい予感を見つけたいという想いで。

    グランプリはThe Breakfast Hotel。観光業界が傾き、親会社が民事再生の状況で、ホテルを旅の手段から目的へと再定義。本来はサブ要素の朝食をホテル名に掲げた覚悟も大きい。生活者や社員と向き合うことで、トラベルサイトの口コミは上昇し、黒字化したストーリーはまるで映画のようです。
    そしてマーケティングは市場創造にとどまらず、経営そのものだとも痛感しました。

    The Breakfast Hotelは一次審査で満票を獲って、グランプリまで駆け抜けました。でも他の仕事も全てハイレベルで、評価のポイントが違っていて、審査後にぐったりしたほど。
    審査は対面で、白熱したり考え込んだり、大笑いして盛り上がったのも今年を象徴していました。

    入賞作品を見て、前に向かう気持ちが芽生えたらうれしいです。審査を終えたとき、僕たち審査委員が勇気をもらって明るい気持ちになっていたように。

    マーケティング・エフェクティブネス部門
    審査委員

    加藤 倫子 Michiko Kato
    • 電通
    • コミュニケーションプランナー、PRプランナー

    審査員は2年目ですが、今年のエントリーはそれぞれに完成度が高く、きめ細やかなマーケティングを感じました。表面的に出ている順位や内容以上に、プロジェクトの立ち位置や部署などがユニークなものが多く、受賞作を見ていただくにあたってその視点で見て頂いても面白いかもしれません。グランプリの作品は、起始回生の決断と大胆さという点で、頭抜けていたと感じていまし、マーケティングの可能性を感じました。王道的なやり口が確立化されているように見えますが、一方でマーケティングに発明必至な時代だとも感じたので、今後も大胆なチャレンジを探していきたいですし、自分自身も追求したいと思っています。

    坂井 嘉裕 Yoshihiro Sakai
    • サイバーエージェント
    • インターネット広告事業本部 統括

    戦略やエグゼキューションに加え、実現した「成果」に注意深く着眼し、そのマーケットやプレイヤー各社の動向、時流や消費者に纏わるインサイトに至るまでを考察し、多面的に、活発な議論を重ねました。
    コロナというモーメントの中で、特有のインサイトもあれば、普遍的なそれもあって、特に、何をやっているか(WHAT)だけでなく、なぜやっているのか(WHY)を、独自性を持ってアウトプットされている企業やブランドが、魅力的に感じられた気が致します。働く人達の「想い」が強く反映されている「共創型」の事例の数々に、心を打たれました。
    マーケティングの可能性と、エフェクティブネスの可能性がアップデートされた機会になりました!

    楯 美和子 Miwako Tate
    • ローソン
    • 常務執行役員、コミュニケーション本部長兼広報部長

    今回のME部門の審査会は、コロナが5類となり対面での会議に皆で拘りました。日常が戻ってきたことで実現できた対面の会議は、相手が目の前にいるからこそ更に議論が重なり、なかなか収束がつかないこともありました。その中で、一次審査から満場一致となったのがグランプリのThe Breakfast Hotelです。コロナ禍で立ち行かなくなったビジネスホテルを、発想の転換で「行きたい場所」に変えた、まさにマーケティング施策。でも、考えてみればコロナがなければこのThe Breakfast Hotelも生まれなかったかもしれません。どんな危機においても、発想力でピンチをチャンスに変えていく。The Breakfast Hotelに限らず、今回の応募作品にはそんなしたたかなマーケティングの力を見せてくれたものが数多くありました。

    中川 悠 Yu Nakagawa
    • 博報堂
    • 生活者エクスペリエンスクリエイティブ局 事業構想クリエイティブ一部 部長 戦略CD

    「カテゴリーの再定義」
    ホテルの再定義、ビールの再定義、技術の再定義、お菓子の再定義と、あらためて受賞作を眺めてみたとき、そんな印象を受けました。グレートリセットと叫ばれたコロナ禍を経たからこその結果なのでしょう。振り返れば、キックオフで審査委員長の簑部さんが、コロナ感染者数の推移を提示して、今このタイミングだからこそ生まれた新しいマーケティングに光を当てたいとおっしゃっていたのを思い出します。そんなクライテリアにふさわしい8つの素晴らしい作品が選ばれました。カテゴリーの再定義。言うは易し。眼前の逆風を逞しくもしなやかに乗り越えた受賞者のみなさん、心よりおめでとうございます!

    萩原 幸也 Yukiya Hagihara
    • リクルート
    • マーケティング室/クリエーティブ・ディレクター

    「個の信念(アート)が世界を動かす」
    当部門審査の特色としてプレゼンテーション審査があります。本年度は事業会社の当事者によるプレゼンテーションを推奨とし、マーケティングの担当者、商品・サービスの起案者による話を直接聞くことができました。その中で、なぜ本施策を行ったのか?という問いに対し、自分自身が好きだった、信じたものを世に出したという話が数人から聞けました。審査の中では、それではマーケティング「戦略」となっていないのではないか?という議論も起きました。しかし、戦略の中にもアートやクリエイティビティは存在する、するべきなのです。グランプリの「The BREAKFAST HOTEL」はアートとサイエンスの相乗効果があり、審査員全員が納得の受賞でした。あらためて受賞した皆様おめでとうございました。

    馬場 直也 Naoya Baba
    • サントリーホールディングス
    • 宣伝部部長 兼 デジタルマーケティング部部長

    「戦略」「成果」「クリエイティビティ」に今年は「未来志向」を加える。
    審査員長が掲げた審査基準にワクワクしながら2年目の審査に臨みました。
    コロナ禍を経て5類に変わる今だから“明日のいい予感を見つけたい”という想いにもすごく共感して。実際コロナは色々なものを変えました。社会環境も我々の生活習慣・価値観も、
    それは顕在化しているものもそうでないものもあって。。。
    私が特に共感したのはこの環境変化に対し、新しくお客様との関係値を作ろう、
    新しい価値を提案しようとチャレンジ・格闘した数々のエントリー作品でした。
    「The Breakfast Hotel」の朝食特化リブランディングはまさに経営そのものでマーケティングの無限の力を示し、「チョコまみれ」はコロナ禍の鬱々とした気分を少しでもあげようとしたアイディアが秀逸「ビアボール」はビールカテゴリーだけでなく家飲みにも楽しみを与えたのでは、
    と今年もマーケティングの力、面白さを実感した審査でした。

    平井 秀治 Shuji Hirai
    • ロッテ
    • 執行役員 マーケティング本部長

    実践的であるか?それは非常に大切な要素だと思っています。なぜならそこには嘘がないから。このコンペティションに挑んでくる方々も、それを審査する方々も、その感覚を持ちあわせた人が多く爽快です。おそらく皆さん、山ほど本も読んだし、数えきれないほどのセッションにも参加したし、マーケティングに関する知識はもうお腹いっぱいだろう。その数多知識を左脳に詰め込み、最後は、右脳フル回転で実践的に仕上げていく。
    ここにはそんなマーケターが挑んだ作品が沢山あるので、今後も多くの迷えるマーケターの道標になれたら幸せです。受賞された皆さま、本当におめでとうございます!!

    藤本 修二 Shuji Fujimoto
    • 東急エージェンシー
    • クリエイティブソリューション局 局長
    • クリエイティブディレクター

    マーケティングとは「決意」である。コロナが5類にかわるタイミング、そして市場予測が難しい時代の中で「絶対に新しい価値や体験を届けるのだ」と強い意志をもって活動した商品や企業が輝いていました。課題をいかに解決するのか。テクニックや切り口だけでなく、絶対にやりきる、生み出していくという決意が世界を変えていく。The Breakfast Hotelをグランプリに選んだあと、「マーケティングとは経営そのものだ、と改めて気づかされた」という審査委員長の言葉に象徴されている気がしました。変化への決意、実行する勇気。エージェンシーの立場で、その決意をもってブランドと向き合っているだろうかと、自問する機会にもなりました。

    細川 万理 Mari Hosokawa
    • ADKマーケティング・ソリューションズ
    • クリエイティブ・ディレクター、コピーライター

    結果は出ているし、施策もユニーク。でも、そこに至るまでの課題の立て方やストーリー性に少し違和感があるね。審査の過程で、そんな議論が何度かありました。中には、もっとこういう文脈で伝えてくれたら、もっとここを深掘りしてくれたら…という惜しい作品もあり、審査員の方々の示唆に富んだ鋭いコメントに、企画を生業とする一人として、私も大いに勉強させていただきました。また、マーケティングの着実性だけでなく、戦略やアイデアに爆発力があるかという点も議論になり、そこがACCクリエイティブアワードらしい素敵なところだなと改めて感じました。昨年に続き審査に参加させていただき光栄でした。

    松村 眞依子 Maiko Matsumura
    • 日産自動車
    • 日本マーケティング本部 ブランド&メディア戦略部 シニアマネージャー

    ME部門で応募された作品は、どのプロジェクトもマーケティングにおいてのアイディアや工夫、努力が感じられ、本当に素晴らしいものが多かったです。審査委員長が今年から加えた「未来志向」の審査基準は、審査委員たちの議論が白熱した際に、立ち戻る大事な基準となりました。
    また審査をさせて頂く立場ではありましたが、私自身、沢山の学びがありました。「マーケティング努力」によって、ビジネス結果を出すことはもちろん、世の中に一石を投じたり、パラダイムシフトを起こすことも出来ることを、再確認することができました。日本のマーケターの皆さんと一緒に、これからも世の中をワクワクさせるプロジェクトを発信していきたいと強く思っております。

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  • ブランデッド・コミュニケーション部門
    審査委員長

    尾上 永晃 Noriaki Onoe
    • 電通
      プランナー

    装いあらたにさまざまな出自の審査委員で構成した新体制。
    各々が手元のマイクを離さず議論を続けるような熱い審査になりました。
    印象的だったのは、「タレントやインフルエンサーのアサインの解像度」「スキか緻密か」といった議論です。興味が細分化していく時代に、何を仲間に選ぶかの解像度、どこまでユーザーが入り込めるようにするか、といった編集的視点が重要なのだと思いました。また、「IPからの距離の適切さ」も議論に。細分化とは逆に広い興味をつなぎとめるIPの活用事例が増えそうな中で、ファンを裏切らず新たな興味を獲得する手法もより求められていきそうです。
    総じて、クラフトという概念は、あるひとつのベクトルに限られず、
    ユーザーとの距離感の設計によってさまざまな軸が生じるのだと思わされました。
    AカテゴリーのENDLESS DAWNは文句なしの満票。
    実空間の感覚を拡張させる体験として評価されました。
    Bカテゴリーは規模のSLAM DUNK、規制を逆手にとったアイデアのファブル、番宣から人気キャラを作り出したTAROMANで割れ、議論を重ねてTAROMANに。効率や最適の時代に、「でたらめをやってごらん」精神によってここまでの展開を見せられるんだという希望を感じさせてくれました。
    Cカテゴリーは、おしゃべりひろゆきメーカーと友達がやってるカフェ/バーで二度のグランプリ投票に。議論を経て、ソーシャル時代だから生まれた緻密な設計の友達がやってるカフェ/バーを、あえてスキだらけだけれどそれ故に多くの人を巻き込んだおしゃべりひろゆきメーカーが抑えました。
    それにしても、受賞に届かなかったものも含めて、アイデアや技術の百花繚乱でした。個人的には、時代を踏まえた大きな視点にたったメッセージや施策がもうちょっとあってもいいのかなと思いました。

    ブランデッド・コミュニケーション部門
    審査委員

    有元 沙矢香 Sayaka Arimoto
    • 電通
    • クリエイティブディレクター、コピーライター

    審査前に体調を崩してしまい、これであの噂に聞くブランデッドコミュニケーション部門の審査を乗り切れるのだろうか・・・不安いっぱいで臨みました。丸2日間の議論後、不思議と元気になっていました(笑)。広告をこんなにも前向きに、多角的な視点から議論できることが本当に楽しく、刺激的でした。特に印象的だったのが、「クラフト力」に対する議論。メディアや価値観が多様化すればするほど「届く表現」も多様化するということ。完璧だと思われるものが時にはクリエイターのエゴにも見えうること。「クラフト力」が表現的なものから“人との距離感の設計”に移り変わりつつあるという気づきはこれからの仕事に活かしたいです。

    市川 晴華 Haruka Ichikawa
    • CHOCOLATE
    • プランナー、クリエイティブディレクター

    私はACCの応募作業が苦手でした。この欄に書くことではないかもしれませんが、審査委員をしてみて、応募時に知りたかったことがありました。企画の良し悪しではなくガワの話ですが、参考になれば嬉しいです。① 審査委員は1人のべ300作品程を全部見ている。人間である。その精神状態を想像すると、ビデオやボードがシンプルでわかりやすいことに越したことはない。②ビデオにフォーマットはない。例えば、「社会背景」から必ずしも入る必要はない。尺も「2分以内」であれば「2分」完尺である必要はない。③議論の土壌に上がった時は、ビデオよりも整理されたディスクリプション(概要文)が大事。来年の審査形式は若干違ったらすいません。でも、大きくは変わらないかと。ノウハウがある会社や、審査委員を有する会社が有利であってはいけないという思いです。そして業界の思考の枠を広げる「ひろゆきメーカー」のようなエントリーが来年も起爆剤になっていくと良いなと思います。

    木嵜 綾奈 Ayana Kizaki
    • NewsPicks Studios
    • 取締役、チーフプロデューサー

    Branded Communication部門の審査という、正解がない中での魂のぶつかり合い。評価基準も、「映像美」「遊び心」「ブランド価値」「テクノロジー」と多岐に渡る中で、2日間かけて徹底的に議論しました。制作者のクリエイティブに対する愛情と、企業側の思いを昇華させて、付加価値をどのように生み出していくべきか。皆さんの想いが詰まった、大切な作品を審査する工程の中で、改めて「広告は人生を変えるほどのインパクトがあるものだ」と気付かされました。常に、社会に対してどのようなメッセージを伝えていくべきか、悩みながら作り上げた努力の結晶。メッセージを受け取る側としても、作品達が世の中に投げかける問いを紐解いていきたいと思います。

    木本 梨絵 Rie Kimoto
    • HARKEN
    • クリエイティブディレクター

    「広告業界って」「私たちの世界では」「クリエイターの我々は」。私たちはついつい、そんな風に無意識に言葉の線を引いてしまうわけですが、しかしあらゆる新しい表現に出合って審議をかさねる中で、そんな線などはすっかり無意味なものだったんだと気づかされました。と、言いつつ割り切れない部分も勿論あるんですけど。全員クリエイター時代とでもいいますか、主体や形態や時間軸にはとらわれず、誰しもに表現の機会が開かれているって何とも嬉しいことですね。票が集まったものに唯一共通していたことは、誠実であるということだったんじゃないかと思います。

    栗林 和明 Kazuaki Kuribayashi
    • CHOCOLATE
    • 取締役、チーフコンテンツオフィサー

    「最近広告が元気がない」って聞くことがあるけど、それはなぜかと考えながら、審査に臨んでいました。
    たどり着いた結論は「元気な広告が広告だと思われていない」ということが実態なんじゃないか。
    まるで広告の顔付きをしていないのに、実は十分広告として機能しているもの、それが今世の中を動かしている。
    サービスアイデアだったり、コンセプトだったり、戦略だったり、体験設計だったり、いろんな顔つきをしているけど、その根っこには、図太いコミュニケーションアイデアが隠れている。

    こういう新しいアイデアが、次の広告としてスタンダードになれば、広告という分野が培った技術に、再びとんでもないスポットが当たる、そう感じました。
    それをやるのがアワードであり審査会なので、責任重大です。

    小暮 菜月 Natsuki Kogure
    • 博報堂
    • チーフアートディレクター

    この部門は様々な分野の叡智がぶつかり合う、よりクリエイティブの根に近い存在だと感じていましたが、今回初めて審査会に参加させていただき、私のそのイメージは間違っていなかったと感じました。議論の中で最も感動したのは、審査委員の方々の真っ直ぐさでした。全員が、自分の得たものを持ち寄って、全力で前向きに論を交わす姿に、クリエイティブの本質を見た気がします。それは、今まで、そしてこれからを良い方向へ進むために一歩一歩前へ進む「継続力」でした。受賞された作品たちは間違いなくクリエイティブの歴史の1ページを飾る作品たちで、この先の未来のクリエイティブを前へ押し進める力がふんだんにこもって一際輝いて見えました。受賞されたみなさま、本当におめでとうございます。

    小島 翔太 Shota Kojima
    • 博報堂/CREATIVE TABLE 最高
    • クリエイティブ・ディレクター

    毎年のことですが、クリエイティブに関わる様々なジャンルのプロフェッショナル達が
    ここまでじっくりと時間をかけて丁寧に議論する場所があることに驚きますし、
    その場所で評価されることは本当にすごいことだと思います。
    受賞した皆様、おめでとうございます。
    面白いものはシンプルで直感的でわかりやすく、どんなジャンルの人が見てもおもしろい。
    審査しながら自分が今取り組んでいる仕事への視座を改めて上げてもらった会でした。

    嶋野 裕介 Yusuke Shimano
    • 電通
    • クリエーティブディレクター、PR ディレクター

    尾上審査委員長の下で集まった新メンバーで、健全で破壊的な議論ができて楽しかったです。今年の名言は「この時代のクラフトとは、『ユーザーとの距離感』の計り方のうまさ」、「キャスティングの人選とオファーの仕方自体が企画になるの時代」など。ACCのBC部門の審査の魅力は、バックグラウンドも専門性も多様なメンバーが集まっていること。そんなメンバーで3カテゴリーの審査をするから、自ずと前提知識の違いがでてくる。時に、各カテゴリーでは常識外れの意見にハッとさせられる。想定外の(本質的な)意見にぶつかり、全員で立ち止まる。新しい可能性を見つけることで、点数が伸びる(時に落ちる)。この議論こそが最も面白い。

    菅野 薫 Kaoru Sugano
    • クリエーティブ・ディレクター・コレクティブ(つづく)
    • Creative Director/Creative Technologist

    尾上審査委員長になって、審査委員のラインナップも更に若くなって一新した審査会。
    現役で新しい広告表現の形を模索し、企画の現場の真ん中から世の中に提示し続けているメンバーなだけに、マイクを勝手に持って喋り出すような熱い議論で、熱心に丁寧に議論が重ねられました。広告は良い意味でも悪い意味でも時代の欲望を映し出すもの。どうしても成功がイメージしやすく数字で可視化しやすいデジタル的な効果と効率の議論に寝技していってしまう現代的な意思決定と、それでも新しい表現への挑戦を諦めず鮮やかな洞察力と切れ味で美しく設計された企画への憧憬と希求。その迫間で日々悩み続ける現役制作者による、絶賛と嫉妬と苦悩と覚悟の審査結果です。血がついてます。

    武市 美穂 Miho Takeichi
    • ナディア
    • プランナー、アートディレクター

    この部門はその他部門です、と事前にお伺いしていましたが、いざ応募作品を拝見すると想像以上に多様なクリエイティビティと接することになり、さあこれはどう観よう、と悩むシーンがたくさんありました。
    しかし、変化し続ける社会と真剣に向き合えば向き合うほど、今までとは違ったかたちのクリエイティブが生まれることは、ある意味自然なことだと思います。ジャンルを超えて審査する難しさはありますが、そういった自然な進化をこれまでの規格に囚われずに評価できることが、この部門の存在意義なのだと感じました。これからも、真剣に社会と向き合ったからこそ生まれてしまった効果的で新しいクリエイティビティと出会えることが楽しみです!

    多々良 樹 Tatsuki Tatara
    • 電通
    • プランナー、コピーライター

    白熱しましたなぁ!
    ティロリミックス/ファブル/TAROMAN/スラダン/ひろゆきメーカー/TYC/ゴキブリ/隠れ節目祝い…
    改めて見ても、「どうやって比べるんだよw」という感じ、します。そしてそこがBC部門の醍醐味なのです。たぶん。
    全く違う尺度のものがぶつかることで、軋轢が生まれて、進化の種を掴む。
    もう広告界の異種格闘技戦ですわ。
    コレとコレ、戦えばどちらが強いのか。白熱のジャッジはあれど、そこに立っているだけでアッパレ、ぶっちゃけ勝ち負けなんてオマケみたいなもんよ、というノリでした。
    ファイナリストに残った戦士の皆様。素晴らしい企画をありがとうございます。
    僕も負けないように、「いい!」という企画を作っていきたいです。

    畑中 翔太 Shota Hatanaka
    • dea/代表、クリエイティブディレクター
    • BABEL LABEL/プロデューサー、脚本家

    3年ぶりのACC BC部門審査委員。改めて感じたのは、このBC部門というものが、「これはどこを審査すればいいのか?」と思うほどの大きなビジネス事業やコンテンツ作品から、ポスター1枚の純然たる広告業務まで、ブランデッドコミュニケーションという“背骨”を通した、クリエイティブの「ごった煮」部門であること。通常は一つの基準で審査できないであろうものたちを、それぞれ出自が異なる審査委員たちが議論の中で1つの価値軸を見つける、一種の“審査研究会”のような場であること。そして、二日間で24時間を超えるその濃密な議論の中で、ファイナリスト以上に残った作品はどれもが大きな賞賛に値するということ。何が言いたいかと言うと、今のBC部門はとっても熱いです。

    三浦 崇宏 Takahiro Miura
    • The Breakthrough Company GO 代表取締役
    • PR/CreativeDirector

    今回、審査委員としての三浦がいちばん大事に考えたことは『広告を、ACCを、閉じたものにしない』ということでした。
    ACCが、広告業界だけの狭い村のお祭りにならないように。広告業界が、一部の専門家たちによるマニアックな界隈に止まらないように。
    きっと、この思いを多くの審査委員、そして応募してくれた皆様一人一人も、どこかで共有していたからこその受賞ラインナップになったと思います。
    スタートアップ、メディアアート、ゲーミフィケーション、様々な方向で、『クリエイティビティ』の地平線を広げる仕事が見つかりました。
    すげぇ。悔しい。を超えて、これもありか。という思いが一番強かったんだよな。さぁ、扉は開かれている。行こう、その先へ。

    村上 絵美 Emi Murakami
    • ADK マーケティング・ソリューションズ
    • クリエイティブディレクター/アートディレクター

    議論の対象になる作品の傾向によって審査会の雰囲気は大きく変わります。社会的で重みのあるテーマが多かった昨年・一昨年と比べると、今年はエンタメ性の高い作品が多かったからでしょうか、丸二日間ガチンコバトル!というよりは、白熱しつつも和やかな雰囲気で行われていた気がします。ただ「ブランデッド・コミュニケーション」の捉え方が多様化していて、どこを評価すべきか?の議論も年々増えているので、審査委員としてもさらに多様な視点を求められ、これまでとは違った消耗がありました。来年以降はもっと審査が難しくなる予感ですが、だからこそ、この部門の意義と価値があるのだと思います。受賞された皆様、おめでとうございました!

    李 心寧 Shiny Lee
    • Whatever Taipei
    • Creative Director

    ACCの審査委員を務めるたびに、日本のクリエイティビティに感心します。表現の幅広さだけでなく、制作の質も素晴らしいと思います。審査中に、年齢、性別、背景が多様な審査委員たちが、審査委員長のリーダーシップのもと、真摯に作品と向き合い、異なる視点を共有し、お互いの発言を尊重しながら、熱く議論しあいました。とても有意義な時間を過ごしました。

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  • PR部門
    審査委員長

    眞野 昌子Masako Mano
    • 日本マクドナルド
      広報部 部長

    新しい部門に151のエントリー!!ACC賞にこれまで応募したことの無かったPRパーソンの皆さんにも、「PR部門」に参加していただくことができました。
    エントリーしてくださった全てのチームのみなさん、ありがとうございました。
    PR部門がクリエイティビティを評価する賞に新たに設けられた意味は?
    代理店、メディア、事業会社といったさまざまな立場でPRに関わる審査委員が、責任の大きさを感じながら、あらためてPRと広告の違いを議論し、一次審査、最終審査を通して「PRならでは」のしごとを選出させていただきました。
    広告クリエイティブがより社会課題を解決するソーシャルな文脈にも幅を広げている中で、さまざまなステークホルダーの視点に寄り添ったファイナリストのPRのスキルが審査委員の心を動かしました。
    とくに、グランプリの「ヘラルボニー1・31異彩の日」は、知的障害を持つ作家が、家族の扶養を超えて確定申告をするというファクトをベースに、社会にパーセプションチェンジを促したクリエイティビティがあざやかでした。
    進化し続けるPR。クリエイティビティを発揮する場として、PRのスキルや可能性にもっと光を当てたい。その価値を言語化して評価し合いたい。
    この賞を通してPRを愛する仲間たちの熱い気持ちが共有できれば、これほどうれしいことはありません。

    PR部門
    審査委員

    青﨑 曹 So Aosaki
    • マテリアル/代表取締役社長
    • マテリアルグループ/代表取締役CEO

    歴史あるACCにPR部門が新設されたことは、とても喜ばしいことであると同時に、PRの可能性を信じるすべての人の背中を押す大きな一歩だと感じた。過去の実績がない中での審査となり、ACCのPR部門とは?という問いに対して、それぞれの審査委員の中にあるPRの定義がぶつかり合うシーンがあった。「これはPRなのか?」重要な論点であり、PRの捉え方や手法がシームレスになってきている今のコミュニケーション業界の変革を感じることができた。PRを事業として形にしたもの、社会との新たな合意形成という圧倒的リザルトを示したもの、アイデアの力でステークホルダーを拡張したもの。それぞれ評価が分かれたが、最終的にはACCにおけるPRとして評価されるべきものが選ばれ、新たな指針が示せる結果になったのではないかと思う。

    工藤 里紗 Lisa Kudo
    • テレビ東京
    • 制作局 クリエイティブ制作チーム チーフ・プロデューサー

    ACCでの初審査、新しく創設されたPR部門。初めて尽くしの中の審査会は、PRとは?広告とは?ACCらしさとは?クリエイティブかどうか?ステークホルダーやコミュニティとの合意形成とは?事前審査も、当日の審査会でも沢山の「?=Q」と向き合う時間でした。時に、トイレで眞野審査委員長に突撃取材もしながらも、議論を重ね、皆でPR部門への像を構築。「合意形成=(お互いの)OK?OK!」、そしてそこから「何か変容に繋がるか」に何度も立ち返りながらの審査。PRに限らず、この合意形成と意識の変容(時に無意識的でもそのパワー)はエンターテインメントの今にも通じ、とにかく刺激的な熱狂タイムでした!

    小林 大地 Daichi Kobayashi
    • The Breakthrough Company GO
    • Creative Director

    ACCにPR部門が設立されて、はじめての審査。
    議論の中心にあったのは、「その仕事にアイデアはあるか」という問いだった。

    今回受賞した多くの仕事は、クリエイティブの可能性を信じ、鮮やかなアプローチで社会と手をつなぐことに成功していた。

    社会と合意形成を図るために、事業そのものを開発してもいい。
    確定申告や決算報告書をメディアと捉えてもいい。
    僕たちPRパーソンが、いま目を向けるべきは「クリエイティブ」というテクノロジーだ。

    新しい常識をインストールすることと向き合えるPRという仕事は、素晴らしい。審査を通して、大きな希望を感じることができた。

    受賞者の皆さま、おめでとうございます。ぼくも持ち場でがんばります。

    佐久間 智之 Tomoyuki Sakuma
    • 総務省 地域力創造アドバイザー
    • 早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員
    • PR TIMES エバンジェリスト
    • PRDESIGN JAPAN 代表取締役

    PR= Public Relationsの観点から元自治体職員の広報PRの経験や視点を大切にしながら審査させていただきました。作品の意図、想い、社会的背景、効果。全てが絡み合い、人々の心を動かしていく作品ばかりで優越つけ難く苦心の連続でした。

    メディア露出や広告効果、費用効果が高いだけでなく、社会に与える影響やインパクトをも意識し、共感を生み出し、うねりを作り出す作品が多数ありました。認知獲得だけではなく、行動変容に繋がるものがこれからのPRに欠かせないもとではないでしょうか。

    今回は新設された部門ということもあり、行政・自治体の作品があまりありませんでした。行政・自治体も積極的に広報やPRをしていくことで社会に変化を与えることができると信じています。次回は自治体のたくさんの参加を期待しています。

    嶋 浩一郎 Koichiro Shima
    • 博報堂/執行役員
    • 博報堂ケトル/取締役 クリエイティブディレクター

    日本のPRインダストリーにはクリエイティビティがもっともっと必要だと思ってきた。クリエイティビティを評価軸の中心に置くACCにPR部門が設けられたことは自分にとっては感無量。PRにおけるクリエイティビティについての議論は、審査委員一人ひとりがPRインダストリーにフィードバックしてほしいと思う。
    グランプリを受賞したヘラルボニーの仕事は「障害者が働くことができる社会」を、「新しいあたりまえに」する挑戦をしているわけだけど、その合意形成のやり方は「その手があったか」というクリエイティブなものだった。「確定申告」。無機質な響きのこのワードにまつわるあるひとつのファクトを、社会を巻き込む物語に昇華させたことを評価したい。

    財田 恵里 Eri Takarada
    • 博報堂
    • PRディレクター、コンテクストデザインディレクター

    今年から独立して新設されたPR部門では、“Next PR Creativity”の兆しを色濃く感じるエントリーが多くありました。PRクリエイティビティの発揮どころが、アウトプットがあるコミュニケーションのみならず、事業、経営、まちづくり、制度設計など手口を問わない課題解決へと拡大しており、中でも、その手口にあっと驚く鮮やかさ・チャーミングな合意形成がなされているしごとが高く評価されました。
    いま、“PR”はコミュニケーションの打ち手のひとつではなく、企業・社会活動の全てにおいて必要な視点や思考、発想法を指すものにどんどん進化しています。ACCにおいて新しい“Creativity“のあり方を示していく部門になっていくかも?と予感しています。

    竹下 隆一郎 Ryan Takeshita
    • PIVOT
    • チーフ・グローバルエディター(執行役員)

    PR審査会は2つの困難を抱えていた。1つは企業広告が社会的意義を重視するなか、PRの意味の再確認が迫られていること。2つ目はウクライナ、その後のイスラエルとハマスの軍事衝突で、SNSなどのPR手法が戦争に利用されていることをどう考えるか、という点だった。PR部門の受賞作は、企業活動の「宣伝的なPR」という面もありつつ、社会を変えたいという動機が見てとれた。メッセージを届ける相手が消費者ではなく市民を明確に意識しているのも、広告との大きな違いだろう。2つ目の困難に明確な答えは出なかった。これから、私なりの手法で「解」を出していきたい。

    永井 正太郎 Shotaro Nagai
    • エバラ食品工業
    • 経営企画本部広報室長

    企業の広報屋の矜持として、「広報は広告にあらず!」と信じてきました。しかし、ハイレベルな応募作品と審査会での熱のこもった議論に接し、審査が終わる頃には「広報と広告を線引きすることの意味は乏しい」と思うに至りました。人の心を動かし、行動まで変容させるという目的を達成することができるのであれば、そのアプローチが多少異なっていることは大きな問題ではないと今では感じています。
    奇しくも今年の日本広報学会 研究発表全国大会の統一論題は「広報と広告の新たな関係 ~クリエイティビティの視点から~」。
    「広報の変節点」にいるのかもしれませんが、来年以降も、コミュニケーションのチカラで世の中を良くしていく作品が多く生まれることを切に願います。

    根本 陽平 Yohei Nemoto
    • 電通PRコンサルティング/エグゼクティブ・アドバイザー
    • 大正大学/非常勤講師
    • PRプロデューサー

    新設されたPR部門の初審査ということで、複数の部門がある中で「PRらしいものは何か?」「ACCらしいPRとは何か?」、審査をする過程で何度も問われました。エントリーの傾向としては、キャンペーンからプロジェクト、そして事業そのものに踏み込んだものが多い印象でした。企業が、事業という営みそのものをPR的なマインドで構築していくことは、時代の要請であることを表しているのかもしれません。

    ステークホルダーの設定、企画の着眼点、それを動かすキードライバーの選定、そしてメディアを介したレバレッジ、そのどれもがクリエイティブになりえる。定義で語るよりも事例でPRの概念をつくっていく、そんなPRを愛する実務家の力を感じました。

    橋本 しおり Shiori Hashimoto
    • ベクトルグループ プラチナム
    • PRディレクター

    今年新設された「PR部門」に151もの作品がエントリーがあったこと、まずその事実に審査委員長である眞野さんはじめ、審査委員の皆様と共に嬉しさを噛み締めてから審査会が始まりました。

    審査会は「クリエイティビティを評価するACCにPR部門が新設された」そのことの意味や、可能性が広がっているPR部門だからこそ「PRとは?」という定義について、審査委員の皆様ととことん議論をし尽くした、濃密で非常に有意義な時間でした。

    ACCへのPR部門の新設。このこと自体がPR業界の新たな、さらなる動き出しを意味しているのでは?と嬉しく思っています。
    「PRってここまでして良いんだ」「PRって面白い」ACCをきっかけにPRに興味を持ち、より刺激的なPR業界を一緒に作っていく仲間が増えてくれたら嬉しいです。

    最後に、このような機会を与えてくださった眞野審査委員長をはじめ、事務局の皆様に感謝を申し上げます。

    坊垣 佳奈 Kana Bogaki
    • マクアケ
    • 共同創業者 取締役

    時代の変化とともに、全てが「メディア」化した今、「PR」の概念自体が広がりを見せ、
    その活用方法も既存のそれには収まらないのがまさに今の『PR』だと思います。
    そんな中で、ただ手法としてのPRの価値・インパクトを問う審査ではなく、素材そのものの設計から
どのように世の中に伝え、知ってもらうことをイメージしているか、も重要な観点となり、それが考え抜かれたものが上位作品となった、そんな審査会となったと思います。
    私は経営者ですが、現代においては経営者がPR発想を持っているかどうかで、事業の成長スピードは格段に変わってくるものと実感しています。
今後も様々な分野で「PR」「PR発想」が適切に活用され、知られるべきプロダクトやサービスや活動が、本質的価値を保ったまま届くべき人の手に届いていくよう願っています。

    細川 美和子 Miwako Hosokawa
    • (つづく)
    • CREATIVE DIRECTOR、COPY WRITER

    そのコミュニケーションが、未来を豊かにするために、今ここにない常識を世界につくろうとしているか。そのために、クリエイティビティのチカラで人々との関係を社会に構築しようとしているか。答えではなく、みんなに対話と交流が生まれるような、新しい問いかけが内包されているか。そんな視点で、応募いただいた数々の熱い施策の審査をしました。そうやって審査を重ねるたびに、PRのもつ広がりと可能性に、あらためてワクワクが高まりました。事業そのものの設立から、たった一言のネーミングまで、PR視点をもつことで、大きな違いがうまれる。社会に貢献できるその影響の大きさに、希望と責任を感じました。

    松本 理永 Rie Matsumoto
    • サニーサイドアップ
    • 取締役

    日本パブリックリレーションズ協会のPRアワード審査員を4年務めさせていただいた。審査会で議論されたポイントの一つは「巻き込み力と影響力」だった。
    そして今回ACC賞初めてのPR部門の審査委員として、1人孤独に一次審査を進める中で何度も逡巡したのが「ACCのPRアワードで選ばれる意味」だった。
    審査会でも誰もがそれを口にし、「この手があったか」、というPR視点からのクリエイティブな発想が肝、そしてその結果、変えることができたものは一体何だったのか、について議論が繰り返された。
    151作品に向き合う中で改めて実感した「PR」の懐の深さと責任の重さ。やっぱりPRを仕事にしていてよかった。PR、面白い。

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  • デザイン部門
    審査委員長

    太刀川 英輔 Eisuke Tachikawa
    • NOSIGNER CEO
    • JIDA(公益社団法人日本インダストリアルデザイン協会) 理事長
    • 進化思考提唱者
    • 2025大阪関西万博日本館基本構想クリエイター

    未来を少しマシなものに変えてくれるプロジェクトが見たい。そんなプロジェクトを応援したい。デザインにはそんな未来を現実に近づける力があると、僕は信じたい。

    デザイン部門の審査委員長として、任期の2年を終えた。この2年間、そして前審査委員長の永井一史さんの頃から、そんな未来に希望を投げかけるプロジェクトの出現を応援するための賞として、本賞の審査を重ねてきた。

    未来のためのデザインは、よく誤解される。社会の課題を解決していれば、発想や作り込みが甘くても良いと思われやすいのかもしれない。
    誰も見たことのないクレイジーかつピュアな方法で、広い社会や遠い未来のためになるもの。それらを両立させるアイデアを生み出すのは難しい。なぜなら社会課題は複合的で、純度の高いアイデアでの解決が困難だからだ。しかし妥協の産物になった時、いかなる説明を並べても、そのデザインはむなしく響くことがある。

    だからこそデザインなのだ。私たちはコンセプトの強度と社会へのインパクトの両立をあきらめず、純度ある強いコンセプトで未来に訴えかけるデザインに素直に感動する。むしろ世界を変えるのは、知識や予定調和よりも、クレイジーな挑戦なのだから。

    デザイン部門
    審査委員

    秋山 かおり Kaori Akiyama
    • STUDIO BYCOLOR/代表
    • デザイナー

    今年初めて審査に関わらせていただきましたが、広告から始まった当アワードの中で割と手触りが感じられる対象が多いのがこのデザイン部門の傾向という認識で取組みました。情報に埋もれがちな大小多様な取り組みがクリエイティビティによりきちんと社会へ伝わっている対象が多く、ゴールではなくスタートとしていかにプロジェクトとして未来へ導いている対象であるかが評価につながると感じました。多方面で活動される審査委員の方々とのディスカッションを含めて大変学びの多い審査でした。どうもありがとうございました。

    川村 真司 Masashi Kawamura
    • Whatever/Chief Creative Officer、Co-Founder
    • Open Medical Lab/Chief Creative Officer

    例年通り、非常に刺激的&建設的な楽しい審査会でした。無駄なやりとりは省きながらも、必要なタイミングでかなり深い議論ができる審査プロセスを実行できていて、とても真摯に応募作品に向き合えた有意義な時間だったのではないでしょうか。現在のデザイン部門の立ち上げから4年間継続して関わらせていただいていますが、ようやっとこの部門の「カタチ」が少しずつ固形化できてきたような気がしました。その分、改めてこの部門がACCの中において、「何を優先して評価する」部門なのかが問われているような気がしています。その辺りを来年度以降さらに明確化していけたら、より広い作品の応募が期待できるのではないでしょうか。

    小玉 文 Aya Codama
    • BULLET/代表、アートディレクター、デザイナー
    • 東京造形大学/助教

    デザイン部門の審査委員は、皆、話すことが好きだ。
    そして、あまり遠慮がない。
    私たちは様々な作品を前に、各々の立場から意見を交わし、その作品が生まれた背景にあったであろう、人の「考え」に想像を巡らせる。
    この作品は、ほんとうに良いものをつくろうという考えのもと、生まれたのだろうか?
    自分が賞を付与する対象を、ほんとうに見誤っていないだろうか……?
    「審査」という仕事を通じて、自身のデザイン観を戦わせた1日でした。

    武部 貴則 Takanori Takebe
    • 横浜市立大学 先端医科学研究センター
    • コミュニケーション・デザイン・センター長

    デザインの力は、発明(Invention)ではなく、革新(Innovation)に大きく貢献するものだと思う。そして、革新は、這うように、地道かつ忍耐のプロセスであり、社会を大きく変えるものであると、ある尊敬する方がおっしゃっていた。
    今年は、コロナ禍から大きく局面が変化したこともあって、昨年とは作品の毛色が一変した。社会の持続可能性に訴求するもの、Equity, Inclusion and Belongingsを体現するもの、技術進展が著しい生成AIを取り入れたもの。しかし、最終的に、大きく心をより動かされたのは、純粋にクリエイティブの素晴らしさと、本物・本質を突き詰め努力の爪痕が感じられるような作品が最も好感を得たと思う。
    社会を動かすムーブメントの火種が消えることなく、革新へと結実する日を待ちたいと心から願う一日となった。

    成瀬 友梨 Yuri Naruse
    • 成瀬・猪熊建築設計事務所
    • 代表取締役

    「未来のプロジェクトをデザインしよう」というテーマにもある通り、未来をよくする、未来に希望を与えるプロジェクトを評価した。そんな中、審査委員同士で議論になったのは、構想は素晴らしいが、実際に使える技術やサービスになっているのかわからないプロジェクトをどう評価するか、だった。議論の末、デザイン部門としては、アウトプットのクオリティが伴っているものを評価するという結論が導かれた。また、ACC賞に限らず、昨今のアワードでは社会課題にアプローチしているものが高く評価される傾向にあるが、未来を明るくするのはそうした取り組みだけではない。新しい、楽しい、美しい、プロダクトやコミュニケーションのあり方だって良いのである。ソーシャルグッドであることは大事な視点だが、それだけでは世の中はつまらない、というメッセージを受け取っていただけたら幸いだ。

    原田 祐馬 Yuma Harada
    • UMA/design farm/代表
    • どく社/共同代表

    色々なデザインの審査会に参加させていただいていますがACCのデザイン部門の審査会は、色々なジャンルの審査委員が集まっています。グラフィックから広告、建築家、そしてドクターまで。議論を進めていくと、多種多様な視点で一つ一つ審査することで、プロジェクトの未来が浮き彫りになっていきます。ですので審査会は目の前で起きていることだけでなく、より遠いところにボールが飛んでいきそうなプロジェクトを探すよう息を合わせて船を漕ぐような感覚が残ります。そんな時間がデザイン部門の審査の特徴かもしれません。

    ムラカミ カイエ Kaie Murakami
    • SIMONE
    • CEO、EXECUTIVE CREATIVE DIRECTOR

    4年目となる審査会参加でした。年々、社会的意義や実効性の高いエントリーが増えてきている一方で、デザインが社会のソリューションとして真に機能しているか、という問いに対してはまだまだ社会課題に対して数が圧倒的に足りないという感触を持っています。多くのデザイナー参加による変革というよりも、デザインという思想や方法論への社会参加がより高まっていく方が話が早いだろうなあ。。。地方デザイナー公務員とかね。社会の至る所に色々なデザイナーの形があっても良いし、社会や生活をデザインするという考え方が一般化しても良い時代になったんじゃないか、なんて妄想が広がる審査会でした。

    山崎 晴太郎 Seitaro Yamazaki
    • セイタロウデザイン
    • 代表、アートディレクター、デザイナー

    デザイン部門の審査も2年目となりましたが、改めて公共性とクリエイティビティのバランスが重要であると感じた審査会でした。社会を前に進めて行くためのソーシャルインパクトを生み出すためには、クリエイティブの強度とそのクリエイティブを社会に適切に接続するしなやかさが求められ、その二つを行き来しながら高い次元でまとめていることが重要です。エントリーを俯瞰してみて、社会を見据える眼差しは明らかに鋭くなってきているし、それ故、表面的な視点や演出は社会にすぐに見破られてしまう。そんな印象を持ちました。多くの刺激を受けるので、ぜひデザインや広告業界に関わらず幅広い方にプロジェクトを見てほしいと思います。

    写真:SOLIT
    ライラ・カセム Laila Cassim
    • シブヤフォント
    • アートディレクター

    正直審査会はすごく長く感じるものでもありますが、今回の審査会はとても有意義で会話が多い印象でしたした。一次で判断したものを振り返りながら議論を重ねる時間があったのがとてもよく、審査委員も経験やバックグラウンドが多様で、日本だけでなく海外の観点など幅広い視野がある様に思いました。審議になった時も単なる多数決ではなくそれぞれの立場の意見を発し対話を重ねた結果、今回はすごくバランスの取れたセレクションができたのではないのかと思います。

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  • メディアクリエイティブ部門 審査委員長

    中谷 弥生 Yayoi Nakatani
    • TBSテレビ
      取締役

    グランプリ決定は全会一致となった、大変スムーズな審査会でした。
    グランプリに選ばれた「ProPILOT MOP」はまさに日産の自動運転の集大成。日産はこれまで「自動運転=危ない怖いと感じられる方にエンタメ性の高い動画で自動運転を感じ正しい知識を広めたい」と「動く椅子」や「動くスリッパ」「パターが入るゴルフボール」等の動画を作ってきました。しかし今回は失敗できない「NBAのライブ会場」。バスケットボール会場をメディアに置き換え、「エンタメ性高い動くモップパフォーマンス」が世界中に発信され話題になりました。又、ゴールドに選ばれた「OUR MOMENTS」はスポーツの試合映像の権利を解放するという、テレビやデジタルメディアの審査委員から高く評価された取り組みでした。規制を逆手に取ったり、既視感がある手法も「新しい技術」や「発想」で蘇った施策も沢山ありました。皆様、素晴らしい作品のご応募、ありがとうございました。

    メディアクリエイティブ部門 審査委員

    石井 玄 Hikaru Ishii
    • ニッポン放送
    • プロデューサー

    昨年に引き続き、メディアクリエイティブ部門の審査をさせていただきました。
    前回は自分の企画である「あの夜を覚えてる」が候補にあり、途中から審査に参加できなかったのですが、今回は最後まで議論に参加でき、審査の醍醐味を味わえました。
    一次審査は自分一人で作品を観て審査をして、そのあとに審査委員で集まって審査をするのですが、ジャンルを超えた素晴らしい諸先輩方と、自分では一切気づかない点を指摘しあうのが勉強になるし、非常に面白いです。様々な意見がでた上で選ばれた作品なので、どれも素晴らしいです。
    2回の審査委員経験を経て、自分の企画を考えるときに多角的に見ることができるようになったと思います。審査委員の方の顔が浮かんだりします。
    また、たくさんの作品を観て、自分と同じように頑張っている方がいると感じられてモチベーションが爆あがりしました。来年、ACCにエントリーできるような作品を作れるように頑張ります。

    今西 周 Shu Imanishi
    • 日本コカ・コーラ
      日本・韓国オペレーションユニット、マーケティング本部IMX(インテグレーテッド・マーケティング・エクスペリエンス)事業本部長

    昨年に引き続き審査に臨ませていただき、自身の観点から作品ごとの戦略やメディアクリエイティブの構築について考察するとともに、
    審査委員によって異なる視点や意見も知ることができ、実のありのある議論ができたことを嬉しく思っています。
    その中で、消費者、ターゲットユーザーを中心に置き、伝えたいブランド価値を消費者自身の体験と価値観ともに創造し、エンゲージメントを構築するといったアプローチも多く見られるようになったと実感いたしました。
    企業やブランドからの一方的なストーリーテリングにとどまらず、消費者とともに体験価値を創造するメディアクリエイティブは次なる社会構想にもつながる可能性を秘めていると思います。

    内山 聖子 Satoko Uchiyama
    • テレビ朝日
    • 取締役

    「広告」という舞台で、クリエイターが「ある視点」で作る作品は、どれも新鮮で面白かったです。遠くを崇拝するようなものではなく、とても親近感に溢れる作品ばかりで、審査会も楽しかったです。「どこで、誰に、どのように伝えるのか?」メッセージもユーモアも勉強になりました。
    小さなアイデアに、多才な人を巻き込んで、多彩なムーブメントを作っていくプロセスを見せていただいて、マスメディアで多くの人に向けてドラマを制作する自分にとっても刺激的な時間でした。感謝。

    久保 泰博 Yasuhiro Kubo
    • ADKマーケティング・ソリューションズ
    • EXデザインセンター バーティカルCRプランニンググループ
      シニア・コミュニケーション・ディレクター

    本当に話題になったか。世の人々を動かしたか。新鮮なアイデアがあるか。課題を解決したか。メディアの妙といえるか。時代的に称賛できるか。社会的意義はあるか。コンテンツ力をどう見るか。実現ハードルをどう評価するか。…などなど多角的な議論が様々な立場から行われ、非常に興味深く刺激的な時間でした。グランプリをはじめとするメディアの使い方の工夫・新メディア創出といったメディアクリエイティブ視点だけでなく、OUR MOMENTS等のように既存メディアの在り方自体も問われていたように思います。多数の素晴らしいエントリーに敬意を表すと共に、今回貴重な機会を頂いたことに感謝します。ありがとうございました。

    阪部 真希 Maki Sakabe
    • 電通
    • 出版ビジネス・プロデュース局
      企画業務推進部 部長

    メディアクリエイティブ部門の審査は自由度が高く、「審査基準の視点」に苦心しました。既存の手法や概念を覆すユニークでイノベーティブな“挑戦”あり、目からウロコな“衝撃”や心を突き動かす“感動”あり、さらには審査委員同士の多様な解釈から得る“気付き”もあり。選ぶ作品と部門そのものの意義について表裏で議論が盛り上がる、白熱の審査会を楽しみました。最終的には力強いメッセージ性とメディアの枠組みを超える挑戦への熱量が相まり、強烈な求心力を発揮した作品に賛辞が集中。改めてメディアクリエイティブの底力に心酔しました。こんな広告に携わるんだと夢想していたかつての気持ちに立ち返り、背筋が伸びる尊い機会でした。

    関 龍太郎 Ryutaro Seki
    • Google Japan
    • Creative Director

    2022年度の審査を担当させて頂いてから1年、たった1年の間に私達を取り巻くメディア環境は大きく変わりました。トラディショナルメディアは既存の価値の破壊と拡大を、新興メディアはその可能性を証明するようなチャレンジが増えているように感じます。特にトラディショナルメディアの挑戦は、既成概念や自らに課していた制約などをいかに取っ払うかへの活動が目立ちました。その歴史と積み上げてきて信頼をただぶち壊すのではなく、消費者に近く、こんなこともできるんだ!というような媒体の使い方は今後も加速をしていく予感がしています。人類に平等に与えられた1日24時間の中での時間の取り合いは今後も激化していき、良い意味で刺激的な作品が今後も現れてくることを期待せざるを得ませんでした。

    髙橋 利之 Toshiyuki Takahashi
    • 日本テレビ放送網
    • 日本テレビ執行役員・コンテンツ制作局専門局長/総合演出・ (兼)営業局

    ファブルのサンマを使ったビジュアルメッセージ、とても印象的でした。短く、一発でインパクトを与える一撃必殺の破壊力ありました。
    私は普段、バラエティ番組やスポーツ番組を作っていますが、「なんだろう、これは?」と思わせることの大切さを、多くの作品から学ばせて頂きました。アワーモーメンツのような取り組みも大好きです。赤シートを使った受験生にしか見えないメッセージなど、審査を忘れ楽しめました。全ての作品を使って楽しいクイズ番組ができそうです!

    瀧川 千智 Chisato Takigawa
    • 博報堂DYメディアパートナーズ
    • クリエイティブ&テクノロジー局 ソリューション開発グループ グループマネージャー

    たとえ予算がなくても、たとえ規制がきつくても、たとえ昔ながらのメディアでも、課題を突破するアイデアと熱量が凄まじいのがこの部門。「レタス保存用新聞」をみて、新聞にもまだ新しいやり方があったのかと驚かされる。「※広告規制により、サンマを持たされています。」を見て、規制を逆手にとるアイデアに痺れる。「OUR MOMENTS」をみてルールを突破するパワーに感嘆の声が漏れる。「”推し”と学べる音声スキンケアマニュアル」をみて、スキンケア表現にはグラフィックでも動画でもなく音声が最適解だったのかと悔しくなる。様々な課題を乗り越えたビッグなアイデアと熱量の作品がずらりと並ぶこの部門。受賞に至らなかったすべての作品にも大きな拍手を!

    永田 佑子 Yuko Nagata
    • LINEヤフー 執行役員 マーケティングコミュニケーション統括本部長
      ZOZO 取締役

    2023年はメディアのあり方、世に送り出されるコンテンツのあり方、が様々な事象を通して、議論された1年だったと思います。

    そんな中で、今年のACCメディアクリエイティブ部門でも、広告プロモーションという形にとらわれず、メディア、コンテンツのあり方を再定義するような作品が多くノミネートされました。

    スポーツの試合映像の権利を守るのではなく解放することで、世の中に複数の発火点をもたらした「OUR MOMENTS」の取り組みや、広告規制が形骸化してしまっていないか?本質から逸れていないか?と投げかけるような広告を実施した「ザ・ファブル」のプロモーションなど、これから私自身が日々、実務と向きあっていくにあたって、勇気をいただいた気がします。

    たくさんのご応募、有難うございました。

    波多野 玲奈 Rena Hatano
    • NTTドコモ
    • ブランドコミュニケーション部
    • コーポレートブランド
    • コミュニケーション担当

    昨年に続き、今年で2回目の審査に参加させて頂きました。
    この2年を通して感じたのは、今あるメディアであっても、メディアの活用の仕方次第で可能性は無限大であること。流行りや技術の進歩により日々見せ方、伝え方は変化するが、根底にあるのは広告主・制作者の想い・熱量が一番だと改めて思いました。

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  • クリエイティブイノベーション部門
    審査委員長

    中村 洋基 Hiroki Nakamura
    • PARTY Creative Director / Founder
    • ヤフー メディアカンパニーMS統括本部 ECD
    • 電通デジタル客員ECD
    • combo 代表取締役

    審査委員が起業家・投資家・クリエイター・メディアからなる超豪華なラインナップであるのが、CI部門の特徴のひとつ。審査の場が最高にエキサイティングで、審査の模様を公開したいほど(甲乙をつけるという性質上、なかなか叶わないのですが)。今年は新たに、経産省石井芳明氏、電通田中直基氏、THE CREATIVE FUND小池藍氏、ICC小林雅氏という強力な人材が、新たにジョインしてくれた。

    ゴールド以上の3点を見ると、今年の傾向がよくわかる。いずれも大きな社会課題に対し、解決手法は超斬新だったりアナログだったり。

    あずかるこちゃん 課題:病児保育 アプローチ:Web2.0的DX。
    ガンマ波サウンド 課題:認知症 アプローチ:ガンマ波入り音声の発明。
    北三陸ファクトリー 課題:海の磯焼け アプローチ:養殖

    あずかるこちゃんは、満場一致でグランプリ。いま社会に最も必要だという観点。また、ACC受賞することで、信頼性の高いサービスとして地方公共団体とフックアップさせ、イノベーションを加速させたい、という審査委員からのメッセージである。ACCのブランドが果たしてどれだけ機能するのか?まったくしないのか?

    クリエイティブイノベーション部門 審査委員

    石井 芳明 Yoshiaki Ishii
    • 経済産業省
    • 経済産業政策局 新規事業創造推進室長

    未来を先取りし、社会課題の解決を図る。まさにイノベーティブな提案の数々で、審査をしていてとても勉強になりました。また、他の審査委員の皆様のコメントが素晴らしく、提案者の皆様と新しい社会を創ろうという雰囲気が審査会場を包んでいました。入賞作品と応募作品が社会をよくするうねりを起こしていくことを期待しております。

    木嵜 綾奈 Ayana Kizaki
    • NewsPicks Studios
    • 取締役、チーフプロデューサー

    毎年斬新なアイデアに驚かされるのですが、今年は特に、日本特有の文化を活かしたイノベーションの力が発揮された出品が多かったと思います。「地方特有の課題を解決したい」「障害を持った方々を救いたい」なぜこのビジネスに人生をかけているのか、皆さんの想いが伝わるプレゼンに心が揺れ動かされ、審査委員全員で悩む場面が多々ありました。日本の美しさ、繊細で緻密な商品アイデアも含めて、クリエイティビティの素晴らしさを世界に届ける一歩になると思います。我々の生活を良くするために、毎日努力されている方々の挑戦に立ち会うことができて、未来は明るいと感じました。ありがとうございました。

    小池 藍 Ai Koike
    • THE CREATIVE FUND, LLP
    • 代表

    「この事業が社会にもたらすものは何か?」
    普段、ベンチャー投資家として金銭的リターンを基準に事業をみる機会が多いが、ACCのクリエイティブイノベーション部門は目線が異なる。特に今年の応募作品は社会的便益がリターンの事業が多かったため、広い視点で他の審査委員と議論する必要があり、その点がとてもユニークだったと思う。
    実際にグランプリとなった「あずかるこちゃん(病児保育のDX)」はそれ自体の事業規模としてはさほど大きくないが、この事業が普及することで、育児へのハードルが下がり(少子化への貢献!)、働くことのできる保護者が増え(労働・納税人口の増加!)、日本の未来への投資となることは疑いようがない。
    今の日本に必要なもの。その答えのひとつをイノベーション部門で示す結果となったと思う。

    小林 雅 Masashi Kobayashi
    • ICCパートナーズ
    • 代表取締役

    今回 初めて審査委員を担当し、多様なバックグランドの審査委員の皆様との議論を通じて、どのようなサービスやプロダクトが社会に求めらているのかを理解し、そして実装に向けてサポートしたいと強く思う時間となりました。今回の「グランプリ」「ゴールド」を受賞された3社はともに大きな社会課題に挑むプロダクトやサービスです。少子化や高齢化といった今の日本の直面する大きな課題であり、また磯焼けのような地球環境の大きな影響を与える課題に対して真剣に取り組む企業を選出できたことを誇りに思います。 多くの方にぜひ知ってほしい・使ってほしいです。

    笹原 優子 Yuko Sasahara
    • NTTドコモ
    • スマートライフカンパニー
    • ライフスタイルイノベーション部長

    今年のクリエイティブイノベーション部門は、社会課題を解決し大きなインパクトを創出するアイデアや事業を多数ご応募いただいており、クリエイティブイノベーション部門が掲げるビッグアイデア×テクノロジーの定義について、審査委員での一次審査からのディスカッションを通じてより深く考える機会となりました。社会課題を解決するという「大きな志」と「視点を変えたアイデア」、そして短期ではなく「長期の目線」も含めて地道に着実に変えていくチャレンジ、これまでの当たり前を変えるチャレンジを今必要としているように感じました。

    田中 直基 Naoki Tanaka
    • Dentsu Lab Tokyo
    • エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター

    メディアやアプローチや完成度のステータスも入り乱れるこのカテゴリでは、革新性というワードが拠り所になるが、この「新しいことをする」ということに欠かせないのは、覚悟と熱量である。結果的にそこが足りないものはどうしても点数が伸びず、そこに目を見張るものは審査委員の心を熱くしながら点数を上げていく、そんなこのクリエイティブイノベーションという名前から遠そうな「人間性」が垣間見える審査でした。

    天畠 カルナ Karuna Tembata
    • 博報堂
    • 生活者エクスペリエンスクリエイティブ局 アートディレクター

    「これからも長く続いていって欲しい」そう願いながら票をいれるアワードがあることに強い意味を感じた。社会が抱える課題は山ほどある。その中でも喫緊で解決しなければならない少子化、高齢化、環境問題にダイレクトにつながるアイディアが上位に選ばれた。社会課題に対して何も変えられないという思い込みを捨てて、一歩ずつ動く人たちの熱量に触れられた審査会だった。ここからさらにプロジェクトが大きく広がっていくこと、進化したイノベーションに触れられることを楽しみにしている。

    坊垣 佳奈 Kana Bogaki
    • マクアケ
    • 共同創業者/取締役

    例年にも増して、「地球規模」の課題を解決するためのプロジェクトが応募作品に多く、
    それぞれに意義深さとそこへの信念を垣間見ることができた中で、本当に優劣つけがたく、非常に難しい審査となりました。
    最初から大きな志がありはじまった様々なことが、時を経てそれを忘れがちになり、または薄れ、気づくと利益追求の何某かに収まってしまっている事態は、多く目にします。
    そうはならないであろう多くの事業やサービスと出会えたことは私にとっても大きな財産となりましたし、この賞をきっかけに少しでもそれらが描く未来に突き進むお手伝いができたら、それ以上のことはありません。受賞に至らなかった作品も含めて、応募の数だけ世界はより良い方向に進んでいるんだと、それを諦めない人たちがこんなにいるんだと、そう感じることができる、それがCI部門です。来年もたくさんのご応募、お待ちしております。

    松島 倫明 Michiaki Matsushima
    • 『WIRED』日本版
    • 編集長

    「クリエイティブイノベーション」とは、はたして創造的なイノベーションのことなのか、それともクリエイティブの領域にイノベーションを起こすことなのか、そんな問いを抱えながら毎年審査会に臨んでみる。でもよく考えれば創造的じゃないイノベーションなんて語義矛盾なので、つまりこの賞が目指すのは後者のはずだ。だとすれば、ご存じのように、いまや生成AIが人間の表現力や創造力に大いなるイノベーションをもたらしつつある。だったらクリエイティブイノベーション部門なんてもうAIに任せればいいじゃないか、といった勇ましい議論もありそうだけれど、人間の側にできること、つまりぼくたちが手がけなければこの世に生まれてこなかったイノベーションがまだたくさんあるんですよ、ということが今年の受賞作からは読み取れるはずだ。

    宮田 昇始 Shoji Miyata
    • SmartHR/取締役ファウンダー
    • Nstock/代表取締役CEO

    病児保育、認知症、磯焼け、重度障がいなど、巨大な社会課題の解決を、テクノロジーだけではない独自のアプローチで目指すプロジェクトが多く、とても共感しワクワクしました。

    昨年(2022年度)も同部門の審査会に参加させていただき、昨年はかなり激論の末に決着しました。今年は、さらに多種多様なジャンルからのプロジェクトが集まっていたので、審査はより難航するかなとも思いましたが、満場一致になる場合も少なくなく、予想外にもスパッと審査結果が決まりました。それだけ、上位のプロジェクトの魅力が飛び抜けていたとも言えるかと思います。

    これらのプロジェクトが社会実装され、根付いた将来には、どんな変化が起きるのかが楽しみです。

    村田 祐介 Yusuke Murata
    • インキュベイトファンド
    • 代表パートナー

    昨年に引き続き2年連続で参加させて頂きましたが、今回は全体的に社会課題とその解決方法が込められた作品が非常に多かった印象です。審査委員一同、その志に心を打たれて強く共感するシーンが度々ありました。故に改めて “クリエイティブ”とは何か、またその力を何にどう使うかということを皆で考えながら、ACCが持つ影響力を社会課題解決の貢献に使う方法を一緒に模索していった審査会の流れは非常に良かったと思います。
    素晴らしい作品を創られた皆さまに心からの感謝と御祝を申し上げます。

    米澤 香子 Kyoko Yonezawa
    • TBWA\HAKUHODO
    • Head of Innovation

    アワードってなんのためにあるんだろう。そういったことを改めて考えさせられる審査会でした。個別の優れた作品や取り組みを讃え、評価するという側面はもちろんある。だけど、それだけじゃなくて、受賞者の成功事例がアワードを通して広く紹介されることで、業界内外の関心や意欲を刺激し、業界全体の発展に寄与できる可能性があるのだとすると。そんなポジティブな推進力を与える存在に、このアワードがなれるんだとしたら。そんな思いとともに、グランプリは満場一致で「あずかるこちゃん」に託されました。アワードができることは少しかもしれないけど、でも万が一少しでも力になれたのなら幸いです。

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