2019 59th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 入賞作品リスト ラジオ&オーディオ広告部門 Bカテゴリー

嶋審査委員長 審査講評

まず、お伝えしておきたい事がラジオCM制作に関わる若手クリエイター(アンダー29)の層がかなり厚くなって来た事。アンダー29カテゴリーの開設当時は、ラジオCMはあらゆるコミュニケーションの基礎的な要素を含むのに、若手があまりラジオの仕事に関わっていなかったし、作品も荒削りのものが多かった。ここ2年ほどファイナリスト以上に多くのアンダー29作品が選ばれるようになった。つまり、作品数も、質も着実に向上してきているという事だ。
そして、今年のグランプリ。数々の名作シリーズを生み出してきた大日本除虫菊が新たな進化をとげている。ゼロスクラッチでCMの新しい文脈を作り続ける姿勢には審査委員一同驚いた。
最後に、今年は昨今のメディア環境の変化に対応し、音声コンテンツによる企業コミュニケーションを評価するBカテゴリーを開設した。店内放送・機内音楽・遊園地の環境音から全く新しい聴力試験まで音の持つ可能性を感じる作品群と巡り会う事ができた。

審査員講評

ACCシルバー

広告主 パナソニック
商品名 Panasonic補聴器
題名 Bird Hearing Test/聴き鳥テスト
129
広告会社 博報堂
制作会社 ワントゥーテン/クリエイターズグループMAC/ギークピクチュアズ
作品No RB190353
作品概要 日本では約9人に1人が加齢性難聴を抱えていて、その約半数に自覚がない。私たちは、加齢性難聴の早期発見につながる、新たな聴力テスト体験がつくれないかと考えた。そこで「歳をとるにつれて、高い声で鳴く鳥が聞こえづらくなる」という事実に着目。自然の中にいる野鳥のさえずりを使って、誰もが楽しみながら聴力テストできるスマホサイトを制作した。GPS、地形、野鳥の生態データを解析するこのサイトを使えば、誰でも簡単に野鳥を発見し、さえずりに耳を澄まして聞こえをチェックできる。日本中の森が聴力テストの場に変わった。
広告主 スポティファイジャパン
商品名 Spotify Premium
題名 Spotify Premium オーディオ広告シリーズ
180
広告会社 博報堂
制作会社 東北新社
作品No RB192142
作品概要 本シリーズは、Spotifyを既に利用しているユーザーに向け、『プレミアム』へのアップデートを促す目的で制作された30秒の広告である。
高音質・曲をスキップし放題・広告が挟まらない・オフラインでも聴けるといった『プレミアム』ならではのメリットを、曲と曲の間に挟まるオーディオ広告で訴求した。
「Spotifyでしか流れない」かつ、「既にFREEプランを利用しているユーザーにしか流れない」ということを踏まえ、『プレミアム』では広告が挟まらないことを訴求する「あえて鬱陶しい広告(自虐広告)」や、初めて聞く曲だと思っていたら実は広告だった「音楽みたいな広告(擬態広告)」など、ラジオでは成立しない、Spotifyという自社媒体だからこそできるような新しいオーディオ広告のあり方を表現した。

ACCファイナリスト

広告主 福島民報社/ラジオ福島
商品名 夜の避難訓練
題名 夜の避難訓練
120
広告会社 電通/電通東日本
制作会社 福島映像企画/地域防災支援協会
作品No RB190662
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