福部審査委員長 審査講評
2015年にBカテゴリー(Online Film)が生まれ、早10年。
年々、その盛り上がりが大きくなる中で、
じゃあACC最古の部門でもあるAカテらしさって何?
という議論に、けっこう熱がこもりました。
要約すると、それは「秒数の短さ」ではないかと。
実際、今年はゴールド以上に15秒、30秒が多く並ぶ結果となりました。
これはとても健全なことだと思います。
一方で、グランプリは4年連続のカロリーメイト。しかも120秒。
おいおい、話がおかしいじゃねーか!となる、そのお気持ちよく分かります。
審査委員の多くも、同じような気持ちだったのではないかと推察します。
申し訳ございません!!!
そもそも15秒と120秒を比べるのは無理があるでしょ、
という意見も聞かれ、もしかしたらAカテの中に、
秒数によるカテゴリー分けみたいなものが必要なのかもしれません。
ただちょっと興味深いのは、秒数自由のBカテゴリーのグランプリが、
20秒だったこと。マックの「特別じゃない、しあわせな時間。」。
世界中でBUZZったあの動画です。これはつまり、
すぐSKIPされたり離脱されがちなオンライン環境こそ、
「秒数の短さ」が正義だということです。
Aのグランプリが120秒、Bのグランプリが20秒。
見事に逆転しています。これは一時的なことなのか、
それともメディア特性上の必然の流れなのか。
カテゴリーの線引き自体が揺らぎ、やや混沌としています。
まあ個人的には、秩序ある停滞より、活気ある混沌の方が
100倍面白い気もするので、今後のフィルムカテゴリーの
進化が楽しみになる審査でした。
ひょっとしたら、Aカテ、Bカテそれぞれに1位を決め、
頂上決戦的にフィルムグランプリを1本選ぶ、
というのが面白いかもしれません。
今年はAだ、今年はBだ、みたいに盛り上がりそうです。
総務大臣賞 / ACCグランプリ
ACCゴールド
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