眞野審査委員長 審査講評
今年も100を超えるPRの仕事を応募いただきました。多様なバックグラウンドの審査委員一同、それぞれの視点で厳正に審査させていただきました。気持ちのこもった熱いエントリーシートからは、昨年同様、コミュニケーションを届ける相手の視点に寄り添っていく姿勢や、社会課題の解決のために少しでも変化を起こしたいという意気込みが伝わってきました。何より、ACCならではのクリエイティビティの観点で、広告とは立ち位置の違う様々な活動を見せてもらえたのは、進化するPRの今後の方向性をとらえる上でとても意味のある機会でした。改めて、素晴らしいPRの仕事に関わられた皆さまに敬意と感謝をお伝えしたいと思います。
今年グランプリに選ばれた「座ってイイッスPROJECT」は14 人の審査委員のうち、11人が最終審査でグランプリに推した仕事です。世の中の現状を理解した上で、広く社会にメッセージを投げかけていくPRの手法が、「働く人」と、「サービスを受ける生活者」の両方の立場に思いをめぐらせ、“当たり前”を疑う形で展開され、レジスタッフ向けの椅子の開発という具体的なアクションが生まれました。現在、多くのサービスの現場で導入されていることも行動変容を示す成果として高い評価につながりました。