中山審査委員長 審査講評
今年の審査でまず嬉しかったのは、
Aカテゴリーのアンダー29に関して、
ファイナリストまでに入賞していない作品も対象にしたいという提案が
受け入れられまして、実際に何人か入賞したことでした。
今年の審査でいちばん困ったのはグランプリ決定でした。
ゴールド以上に選出された3本がまるで傾向が違う3本で、
しかもそれぞれものすご〜く面白い。
放送局の審査委員も漫画家の審査委員もお笑い芸人の審査委員も
ラジオCMを作っている審査委員も、番組の脚本を書いている審査委員も
全員がかなり悩みました。選べない、落とせない、ううう..。
いつも審査の遅い私が「あと5分で投票してくださ〜い」なんて
声をかけたくらいです。
Bカテゴリーで面白かったのは、
一次審査の全作品を見ても似ている作品がなかったことです。
いまある問題を解決するためにどんなメディアを使うか、
というところからはじまっているので実に多彩でした。
評価の基準をどこに置けばいいのかでいつも悩みます。
今年は人を動かした力が大きかったということで
日本マクドナルドが評価されました。
しかし、面白くてためになって楽しい審査会でした。
「全員が言いたいことを残さず言って後悔しない審査会にしよう」
という目標でスタートしたのですが、
自分も言うかわりに人の意見も聞きますので愛着を持つ作品が増えまして、
選べない落とせないは審査が始まった最初からの傾向でした。
今年の受賞作品には、そして受賞しなかった作品にも
審査委員全員の愛情がたっぷり注がれています。
ご応募ありがとうございました。