2024 64th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 入賞作品リスト ブランデッド・コミュニケーション部門 Cカテゴリー

尾上審査委員長 審査講評

デジタルもソーシャルも最早インフラとなってプロモーションとアクティベーションが動いている。カテゴリーが融け合い、何をどのカテゴリーで評価すべきかを再度考え直す時期がきていることを感じる審査でした。ただ、カテゴリーがなんであろうと強い仕事には一貫して「そのブランドがその施策をする筋の通った意義」があり、議論の時間の多くがブランドと施策の関連性について費やされました。また、何度も言及されたのは「枯れたようにみえる技術でも、視点を変えて新しい価値を生み出している」「少しでも新しい発見がある」「ユーザーと新しい関係性を結んでいる」といった「新しさ」について。新しさといっても解釈は一様ではありません。ただ、ある点においては新しくて、その新しさとブランドの相性が適切であるといった見られ方は共通でなされていました。“ブランデッド”・コミュニケーション部門であることを痛感させられました。
Aカテゴリー「進撃の巨人」は、メタバースという技術が新しさで見られなくなった今、世界各地にファンがいる人気作品の終了後のアクションとしてバーチャルなアフターパーティーという心を動かすテーマ設定と、張り紙までこだわる細かな体験設計で生きた空間を構築した点が評価されました。
Bカテゴリー「バーガーキングを増やそう」は、ファンを事業拡大のためのパートナーに変えて動かしたこと。小さなところから大きな成果を出したアイデア一発勝負のところ。これまでのブランドの活動を踏まえての設計も含めて評価されました。
Cカテゴリー「冷凍餃子フライパンチャレンジ」は、ソーシャル起点での動きが、商品に向き合う企業の活動そのものと重なり、大きな影響を生み出したことが評価されました。
賞は何のために存在しているのか。真似ができる学びがあるか。いやいや、真似できない打ちのめされ感も大事。そんな議論もなされました。効果があったことは大前提として。
二年を通して私は、継続して評価する視点があることで、なにが新しいかを発見することができる構造にこそ賞の意味があるんだなと思い至りました。ただ斬新なだけでなく、ブランドとの掛け算で新しい地平を切り開いている。結果、この仕事の可能性が増えていく。次の誰かの仕事のための糧になっていれば幸いです。

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